【REBORN】最弱幹部は息を潜める (ページ1)

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足下には無数の死体が血の海に沈んでいた。

まるで推理小説の一文のような光景が目の前には広がっている。
違うか、流石に推理小説では'無数"の死体は出てこないか。
なんてきっと的外れな事を考えながら私は歩みを進める。
水音を響かせながら今しがた赤く染めた屋敷内部を眺める。

私が永遠に眠らせた彼らにも、きっと家族はいるでしょう。
その家族ごと手にかけているかもしれません。

でも彼らは私の大切な居場所を汚したんだもの。
これは仕返しであり、報復だ。
ボンゴレに敵対する輩に容赦はしない。

しかしこのボンゴレと敵対したファミリーの本部を殲滅したとはいえ、
全員がここに集まっていることはまずないでしょうから
きっとまだどこかに残党は残っているでしょう。

この惨状を起こした犯人の私を恨むなら恨めばいい。
強い人たちが復讐にこられたら、たぶん私はひとたまりもないでしょうから。

ところが残ったやつらは何故このような惨状になっているかはわからないまま、どうしようもない恨みを抱え続けることになります。

彼らは何故この惨状になったのかは理解できない。
ボンゴレと敵対したという事実はあれど
関係者が行った証拠など何一つないのだから。

これが'悪夢"
何者かにマフィア本部が襲撃され、
一夜にして消滅する事件のことである。
悪夢を見たファミリーの共通点は
ボンゴレファミリーと敵対していたということだけであり
大規模な戦闘が起こった後はないことから
外部からの襲撃、仲間割れの線も否定されている。

ただ全員が抵抗もできずに殺されるという
文字通りの悪魔のような所業から
いつからかそう呼ばれるようになっていた
事件の総称である。

そんなまるで悪魔とか言われてる本人が
14歳程の少女であり暗殺部隊の幹部で
その幹部の中では最弱だなんて話は、
ごく一握りの人間しか知らない。