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まるで壊れ物を扱うような対応だった。
こちらが大袈裟に警戒してしまっているだけなのに。
今のふたりはAに何も危害を加えていない。だから、何も悪くない。
例え記憶を思い出したとしても、身に覚えのない行動で怯えられては面倒だろうに。
どうして、ここまでしてくれるのか分からない。
分かってしまうのが、怖かった。
いつまでも、呪詛師になった彼等の面影がチラついて、思考が止まってしまう。
───あぁ、でも。もう限界だ。
与えられる嘘かもしれない優しさが。信じてしまおうと思う心が。
けれど、奥底で『いつか殺される』と囁く声が。
苦しくて、辛くて。
Aが五条悟に近づく。
今まで無かった行動に彼の肩が跳ねた。五条と向かい側のソファーに座り、空を閉じ込めた瞳を見つめる。
「A…？」
「…もう、やめませんか」
「え？」
これ以上、気を遣わせたくない。彼等が何を求めているのか分からない。だから何も返せない。
ただ無償で与えられるモノが、怖い。
五条悟は瞬きをして、なるべく穏やかな口調で再度Aの名前を呼ぶ。
少しだけ、震えているように感じたのは気の所為だろうか。
「無理に、気を遣わないでほしいです。…そこまで、私は大層なことをしてません。だから…その…」
ここに来ないでほしい。という声が何故か出てこない。
喉につかえて苦しくなっていく。
「……ごめんね」
彼は困った顔をしていた。無理をして笑顔になっている、そんな顔。
「本当に、僕達がしたくてやっている事だったんだ。……Aに、謝りたくて。…迷惑だったね、ごめんね」
謝る。それは、Aの事を殺し続けたことに対してという事は分かっている。
でも、それは今のふたりじゃない。
それに謝るなんて、今更──…
(あ、ダメだ)
黒いモノが溢れてくる。
ずっとずっと、閉じ込めていたモノが。
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妙(プロフ) - 早く続きが楽しみです!泣いちゃいました更新楽しみに待ってます。 (3月29日 23時) (
レス) @page33 id: 53e14be78c (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最高です！！泣きました (3月28日 5時) (レス) id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - とても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (3月26日 21時) (レス) @page24 id: 4ea54ee5be (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - 面白いです！２４時間が待ち切れない…！明日も楽しみにしております。 (3月23日 21時) (レス) id: f9511cc749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっしー | 作成日時：2024年3月21日 18時
