畏怖 ページ27
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寝る間も惜しんで探し求めていたAと、再会する事が出来た。
五条悟と夏油傑は、夜蛾に対して土下座をして感謝したし、それを気持ち悪いと一蹴されて硝子に笑われた。
予想した通り、羽柴Aは自分達のことを恐れている。
正しくは、『記憶を取り戻した五条悟と夏油傑』に。
記憶の中にある笑顔は何処へ行ったのか、再会した日からずっと戸惑っている。
何か力になりたくて声を掛けても『大丈夫です』と、作り笑顔で返されるだけ。
それか、困ったような、怯えるような目を向けてくる。
差し入れを持っていっても、まともに口をつけてくれた試しがない。
大体が乙骨憂太や他の一年達に行き渡っているようだった。
五条と夏油とは違い、生徒達には自然に接している彼女を見て胸が締め付けられるように痛くなる。
そうしてしまったのは自分達だ。
だから、怖がられるのは当たり前だ。
それだけじゃない。
化粧と服装で分かりずらいものの、彼女はおよそ10年前の姿形のまま、成長が止まっている。
恐らく、膨大な時間を繰り返し精神と肉体にズレが起こった結果だ。
華やかな化粧の下には、あの日あの時のままのAが隠れている。
まるで、忘れるなと言われているようだった。
今の自分達ではなく、繰り返した地獄の中で夏油傑と五条悟が行ってきた、非道の数々。
彼女の姿を、瞳を、その表情を見ると、その時の記憶が脳裏をよぎる。
血に染まって息絶える姿を思い出し、罪悪感と嫌悪が湧き上がってくる。
彼女の姿形こそ、五条悟と夏油傑の罪の表れだった。
謝って許される事じゃないのは、理解している。
だからふたりはAの心が落ち着くまで待つつもりでいるし、頭を垂れて話すことが許されるのであれば、迷うこと無く地面にひれ伏すだろう。
会えて嬉しい。救ってくれて嬉しい。
数え切れない程傷つけてしまった事を謝りたい。
自分達が、心から羽柴Aの事を大切に思っていることを伝えたい。
───無理をして、ここに来なくても大丈夫ですよ。…お仕事、大変でしょうから。
いつも、彼女の元を訪れると拒絶の言葉を告げられる。
好きで来ている。本当はもっとここに居たい。
そう伝えても困らせてしまうだけだし、申し訳ない顔で謝られてしまう。
散々自分を殺してきた相手に、『もう何もしないよ』等と言われても信用ならないのは分かっている。
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妙(プロフ) - 早く続きが楽しみです!泣いちゃいました更新楽しみに待ってます。 (3月29日 23時) (
レス) @page33 id: 53e14be78c (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最高です！！泣きました (3月28日 5時) (レス) id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - とても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (3月26日 21時) (レス) @page24 id: 4ea54ee5be (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - 面白いです！２４時間が待ち切れない…！明日も楽しみにしております。 (3月23日 21時) (レス) id: f9511cc749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっしー | 作成日時：2024年3月21日 18時
