紅一点…甘んじてやります！(TREASURE) ４ (ページ4)

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アイドルになるページ4

それから自室に戻ろうと廊下を歩いていると、まーくんが彼の部屋の入り口で扉を開けて待っていた。

ms『おかえり♪』

まーくんはそう言いながら私の手を引いて部屋に入ると、徐ろに首筋辺りをクンクンと嗅ぎ出した。

A『なに？』

(クンクン)

ms『…あれ？俺の匂いどこ行った？』

A『あぁー…。んー……上書き？』

ms『は？こら！A！』

A『冗談！本当に冗談！

大丈夫。

もう…やめにしたから。』

ms『A…』

A『まーくん…ありがとう。

心配しないで大丈夫だから』

ms『うん、なんか……

大丈夫そう…。』

まーくんはそう言って「おかえり」って両手を広げてくれた。

私はその中に身をおいて…ぎゅーっとしがみついた。

A「うん、ちゃんと帰ってきた…」

ドンミンオッパをこれ以上好きにならないって…そう決めてオッパとの仕事を終えてきた私。

分かってる。ここまでだ…。

分かってるけど…

少しだけ寂しいのか…それとも悲しいのかな…
ほんのちょっとだよ。泣きそうになったから…

だから、まーくんの肩にぐりぐりと額をこすりつけて…涙を引っ込めた。

ms『A…愛してんで…』

A『今はやめてよ…w

……泣きたくなる』

ms『……………

今日はまーくんと寝る？』

A『…ううん。一人で寝なきゃ…ダメな気がする』

ms『Aのことは俺たちが守ってあげるよ？
いつだってみんな大好きなんだよ？』

A『うん。だから…今日は一人で寝れなきゃだめだと思うの…

今夜、ちゃんと一人で眠れたら……

明日まーくんと寝てもいい？』

ms『ん、ええよ。待ってる』

その日…

不思議な治癒力を持つまーくんの優しさに励まされて…

私は、小さな蕾のまま摘んだ初恋を

大切に大切に…宝箱にしまった。