中原家の反抗期【中原中也】一学期！

期末テスト返却 ページ15

「発表します。」







「おう。」



夕食を食べ終えた後、私はお父さんと机を挟んで向き合っていた。






「国語96点
理科93点
英語88点
社会85点
数学80点！」



種強化の点数を全てを言い切った後、暫く沈黙が続いた。





「す…









すっげぇじゃねぇか！！」




お父さんは私の頭をくしゃくしゃ撫でた。





「流石は俺の娘だ！偉いぞ！」





私は只管、にやけそうな頰を抑えようとしていた。





「期末は頑張ったし、何かご褒美やらねぇとな！」





何が欲しい？とお父さんは首を傾げながら聞いてきた。




「旅行か？ゲーム機か？」







「お父さん、私受験生だよ？」









「それじゃ勉強道具か？」









「んなわけ無いじゃん。」








「じゃあ何が欲しいんだよ。」




私は少し下を向いた。
言うのが少し恥ずかしかったから。






「ん？」




お父さんは顔を覗き込もうとしてくる。






「…うし。」









「は？牛？」









「お、お父さんと同じ帽子が欲しい！！」


その瞬間また静寂が訪れた。

お父さんは間抜けに口を開けたまま固まった後…





「〜〜〜っ！そうかぁ！」




と、嬉しそうに笑った。







「別に、私も似たようはデザインが好きってだけだから！勘違いしないでよ！」









「うんうん、分かってる分かってる！」









「その顔は分かってない！」

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