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綺麗な女の人に手当てされたところまでは
記憶にある我氏。
でも目を閉じてもう一回開けたら見知らぬ天井だったって話する?
しかも起きるや否や見たこともない女の子に「東門さん!目が覚めたんですね!」って涙目で言われて俺すっごい困惑してる。何、この世界の俺ぼっちじゃないの。なんなの、もしかしてハーレムだったの?
そう悶々と考えているとあの綺麗な人が薬っぽいものを持って着た。体を起こす俺を見て少し驚いた顔をしたもののすぐに笑みを浮かべ、口を開いた。
「…さて、東門さん。身体の具合はどうですか?」
ニコニコ。この人、綺麗な分笑みを浮かべてると怖い。何がとかは分からんが今すぐ逃げたい。
それに身体の具合…って怪我のことだよな。痛みはないし…うん。
「…まあ」
動けなくはねぇよな、と言う意味で呟くとグッと腕を掴まれたのち、頬をつねられた。まって痛い。
「『まあ』じゃないんですよ、分かります?
腕、胸、脚それぞれの骨が1.2本折れてましたし、
腹部の傷は27針も縫ってるんですよ!?」
もっと自分の身体を大事にしてくださいね。
そう言って彼女は手に持っていた薬を俺の喉に流し込んだ。まってめちゃくちゃこれマズ…死ぬんじゃね…
「…いや、別に……死にやしないだろう…」
流石に薬じゃ死なないわな、と思って顔を上げれば、にっこり笑顔のお姉さん。ちなみに背後には般若が見えます。……あっれ、俺なんか失言したかな………アッしてましたね、これ紛らわしいですね。
この発言はですね、と説明する間も無く頭には拳骨が落とされた。痛い。起きたことを喜んでくれた少女がそこまでしなくても…とやんわりと止めに入ってくれた。ありがとう名前も知らない少女…。
「いいえ、彼はこれくらいしないと分かりませんよ」
以前、手足がちぎれかけた状態で鬼を斬りに行こうとしましたからね、という恐ろしい言葉を聞いて俺は窓の方へと顔を向けた。
そして目を閉じ、内心で叫ぶ。
____何してんのこの世界の俺!!!!!!!
手足がちぎれかけた???いや、そこまでしないで保身に走ろうよ俺、何してんの???本当にお前俺なの??
頼むからこれ以上変なことしてないでくれよ、あんまり変だとこの世界の俺になりきれねぇよ…もうだいぶきついけど。
「…それはそうとAさん」
女の子が俺の顔を指差して言う。
「包帯、つけなくていいんですか?」
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琴律(プロフ) - とても面白かったです!イメログの方も見させて頂きました!とっても上手ですね!!無理しない程度に更新頑張って下さい! (2020年3月10日 9時) (レス) id: b4e402c9aa (このIDを非表示/違反報告)
25253 - 面白かったです!これからも頑張ってください (2020年3月10日 9時) (レス) id: a847137800 (このIDを非表示/違反報告)
そらるな(プロフ) - 楽しかったです。更新待ってます。 (2020年3月8日 0時) (レス) id: 4a84e506c1 (このIDを非表示/違反報告)
そらるな(プロフ) - 楽しかったです。更新待ってます。 (2020年3月8日 0時) (レス) id: 4a84e506c1 (このIDを非表示/違反報告)
佐峅@岩動(プロフ) - 海谷2128:Δさん» コメント、励ましの言葉ありがとうございます!趣味でもありますのでちまちま更新して参りますので、気長にお待ち下さい!これからも頑張ります! (2020年2月26日 19時) (レス) id: 1d5638e044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐峅@岩動 | 作成日時:2020年2月25日 20時