カレカノごっこ4【梅原裕一郎】

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関谷「僕との食事は楽しくないかな？」


貴方「いえ…すみません」









関谷さんとの数回目の食事
別に関谷さんが嫌いな訳ではない。いつも影で父の会社を支えてくれているし次期社長として申し分ないだろう。


結婚してもきっと当たり障りのない生活を送れるんだろうな
でもそれが幸せかどうかと聞かれればそうじゃない



関谷さん自体はどうなんだろ。私と結婚して一生夫婦として暮らす事に異論はないのだろうか


今まで自分の気持ちにいっぱいいっぱいで聞いた事無かったな…









貴方「関谷さんは本当に私と結婚なんてしていいんですか？」


関谷「僕は貴方と結婚する事になんの不満もないよ」


貴方「結婚は普通好きな人とするものです」


関谷「僕、Aちゃんの事好きじゃないなんて言ったっけ？」


貴方「そうじゃないんですか？」


関谷「どうだろうね」









余裕ぶった笑顔で笑う彼はどこか掴めないような表情だった
一体何を考えているのやら。









関谷「初めて君と会った時もそんな顔をしていたね」


貴方「そんな顔…？」


関谷「凄く寂しそうな顔」









寂しそうな顔か…



関谷さんと会ったのは私が高校生の頃。
一度両親と私と関谷さんの4人で食事をした



その時から私はこの人と結婚するんだと何となく察していた
案の定家に返ったあとお父さんにそう説明された



その時は好きな人なんて居なかったしずっとお父さんの元で生きていくしかないとさえ思っていたから特に驚きも不満も無かった









関谷「明日の婚約パーティー楽しみだよ」


貴方「そうですね」


関谷「色んな方が来るから盛大にやらなくちゃ」









もっと裕一郎くんと色んな所へ行ったり色んな事をしてみたかった
けど裕一郎くんと一緒に居られたこの半年間は私にとってかけがえのないもので絶対に忘れられない思い出になったよ




私は貴方を好きになって良かった。









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