カレカノごっこ4【梅原裕一郎】

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シーンと会場が静まりかえると父がゆっくりと口を開いた









父「…君に私の娘が幸せに出来るのか」


梅原「はい」


父「…そうか」









父のか細い声に間もなく強く答える裕一郎くんに対してフッと笑うと今度は私に目を向けた









父「思えばお前のわがままを聞いた事なんて1度も無かったな…」


貴方「…」


父「裕一郎くん…だったかな、声優は辞めなくていい。そんな事させたら娘に恨まれてしまうからね。もう恨んでいるかもしれないが…」


貴方「お父さん…」


父「今まですまなかったな。もうお前の気持ちを無視して勝手な事はしない」


貴方「…じゃ、じゃあ…！」


父「好きにしなさい」









その言葉に裕一郎くんと顔を合わせて抱きしめあった

もう裕一郎くんと離れなくてもいいんだ
そう思ったら涙が止まらなかった









梅原「ありがとうございます」








深く頭を下げる裕一郎くんに対してお父さんは何も言わなかった
けど普段の冷たい表情ではなく柔らかな表情をしていた









貴方「あっ…婚姻届出しちゃったからまた手続きしないと…」









私は一度関谷さんの奥さんになっているんだ
まさか自分がバツイチになるとは…









関谷「婚姻届なら出してないよ」


貴方「えっ」


関谷「どうせこうなるってわかってたしね笑」


貴方「関谷さん…ありがとうございます…！」









謝罪の気持ちも込めて頭を下げると優しく笑い返してくれた




裕一郎くんに目を向けると私を見下ろしてそっと頬を撫でた
ふわっと笑う裕一郎くんに対して微笑み返すとお互いの額がくっついてそれと同時に拍手が起こった









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