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「優太....?」
「おかえり。朝帰りとか大胆なことするじゃん」
「なにそれ」
「もうあいつとやった?」
「は?なに?するわけないじゃん」
「ほんとかねー」
「そもそもなんで優太が誰と一緒にいたか知ってるの」
怒ってるかなって思ってたのに、
不自然にヘラヘラして、ちょっと怖い。
「知ってるに決まってんじゃん。あいつのこと呼んだの、俺ね」
「は?」
「あいつの夢にAの姿で入りこんで〜、呼んだの」
「はあ?」
「バカだよな。ほんとに行くとは思ってなかった」
「なんで?」
優太は姿は見せてなくてもずっと一緒に居るって言ってた。
それなら、平野紫耀が女たらしなことも知ってるはずだし、
チャラいやつ嫌いなのに、
なんでそんなことされるのか、意味がわかんない。
「別にチャラくなかったっしょ?あいつほんとに手出してねーし」
「知ってるんじゃん」
「ずっと見張ってたからな」
「なんなの、」
「だから、Aがあいつはチャラいって嫌ってるみたいだから別にそんなことないんじゃね?って教えてあげたの」
「どうでもいいし」
言いたいことあるなら、はっきり言えばいいのに、
変なテンションでヘラヘラしてるのが気に食わなくて。
あとちょっとしか一緒にいれないのに、
優太を見てると泣きそうになるから、
寝室に篭もった。
「ばーか、ドア閉めても俺は入れます〜」
「うるさい」
「なーに、なんでそんな顔してんの」
「うるさい」
「あのさあ」
一瞬の沈黙ののち、
優太が発したのは私が1番聞きたくない言葉で、
優太もそれをわかっていたのだろう。
申し訳なさそうな顔でもごもご口が動く。
「明日の、じゅーにじで、バイバイだから」
やだって言葉さえも出せないほど動揺して、
涙が止まらなくなって、
縋るような目で優太を見る。
「まあ、うん。だからあと1日ちょっと」
「.....嫌い」
「嘘でしょ、知ってる〜」
「うざ」
なんだかんだでずっと一緒にいてくれるかなあ、なんて
ちょっと思っちゃってた分、
つらくてしょうがなくて。
優太を困らせることを分かってても、
涙が止められなかった。
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涼杜兄妹(プロフ) - 岸くんの小説初読みがとても素晴らしい作品で、2人だけの結婚式のところめっちゃ泣きました。今後平野くんでどうなるのか楽しみです!応援しています! (2019年4月26日 23時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - はじめまして。読んでいると自分がこの作品の中に入り込んでいくようなもので、岸さんの設定もあり、何度か涙してしまう部分がありました。平野さんとの本編がとても楽しみです。ひとつのドラマのように見れたこの作品がとても好きです。 (2019年4月6日 5時) (レス) id: e8afa57bf5 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました。本編があるなんて楽しみです。 (2019年4月1日 2時) (レス) id: 123949a422 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - めっちゃめっちゃ本編楽しみです!私は岸くんが一番すきなので、岸くんの話を読めてホントに良かったです!更新頑張って下さい♪心から応援してます!!! (2019年3月31日 23時) (レス) id: 36d39b543c (このIDを非表示/違反報告)
光彩 - 初めまして。岸くん押しなので気になり読ませていただきました。すごく面白かったです。岸くんが消えてしまってさみしいですが、彼の願い通りヒロインと紫耀くんが幸せになれたら嬉しいです。本編も楽しみにしています。 (2019年3月30日 20時) (レス) id: 44ed791076 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベリナ | 作成日時:2019年3月4日 18時