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「星!超きれい!やべえ!」
優太が目をキラキラさせて、
満天の星を見上げてる。
星も綺麗だけど、それを見ている優太から目が離せなくて、
ずっと見ていたら、目が合ってしまった。
「何俺に見とれてんのさ、星見てよ」
「いや、別に見とれてない」
「だって超俺のこと見てたじゃん!」
「子供みたいだなって思って見てたの!」
なんだと〜〜〜!って、
変な顔して笑わせてくるから、
ふたりできゃあきゃあ笑って、
星を見上げた。
なんとなく、私たちにとっては珍しいロマンチックな雰囲気がやってくる。
「.....綺麗だね」
「うん、」
「違くて、.....Aが」
「....なにそれ」
「A、ちょー綺麗になった」
私の目を見て、
飲み込まれてしまうような瞳で見つめてくる。
優太は気を使ってばっかで、名前の通りすっごく優しいけど、
なんだかんだでいつも主導権は優太が握っていて、
ペースは掴めない。
この人の不思議な魅力。
「Aのこと、好きになってくれる男なんて、いっぱいいんだから、その中からいい人選べばいーんだよ」
「私モテないよ?」
「気付いてないだけだからね!大丈夫、だって俺の好きな子だよ?」
「優太センス悪いもん」
「ばーか、Aが世界でいっちばんかわいーから!!」
そんな、甘いセリフを吐くくせに、
言ったあとは恥ずかしそうに照れて赤くなった顔を右手で隠す。
「優太の方がかわいい。笑」
「なんだよそれ!それを言うならかっこいいだろ!」
「優太はかわいいよ?笑」
「うるせ」
照れると素っ気なくなるとこも、
1回冷たい態度をとると意地張ってなかなか元に戻らないところも、
でもちょっとしたら意地張ったの忘れて甘えてくるところも、
優太の全部が、
私の気持ちに染み込んで、大丈夫って言ってくれてる気がした。
「よし、風邪ひくし、戻るぞ」
「たしかに、ちょっと冷えてきたね」
「夏風邪、気をつけろよ、A熱出すと長引くから」
「うん、気をつける」
電気を消して回って、
寝室に入ると、
優太がそこで待ってることが、
泣きたくなるくらい、幸せだった。
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涼杜兄妹(プロフ) - 岸くんの小説初読みがとても素晴らしい作品で、2人だけの結婚式のところめっちゃ泣きました。今後平野くんでどうなるのか楽しみです!応援しています! (2019年4月26日 23時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - はじめまして。読んでいると自分がこの作品の中に入り込んでいくようなもので、岸さんの設定もあり、何度か涙してしまう部分がありました。平野さんとの本編がとても楽しみです。ひとつのドラマのように見れたこの作品がとても好きです。 (2019年4月6日 5時) (レス) id: e8afa57bf5 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました。本編があるなんて楽しみです。 (2019年4月1日 2時) (レス) id: 123949a422 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - めっちゃめっちゃ本編楽しみです!私は岸くんが一番すきなので、岸くんの話を読めてホントに良かったです!更新頑張って下さい♪心から応援してます!!! (2019年3月31日 23時) (レス) id: 36d39b543c (このIDを非表示/違反報告)
光彩 - 初めまして。岸くん押しなので気になり読ませていただきました。すごく面白かったです。岸くんが消えてしまってさみしいですが、彼の願い通りヒロインと紫耀くんが幸せになれたら嬉しいです。本編も楽しみにしています。 (2019年3月30日 20時) (レス) id: 44ed791076 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベリナ | 作成日時:2019年3月4日 18時