psycho [TOP4] (ページ22)

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緑の後悔ページ22

これ、俺の妹ね。可愛いでしょ。

8歳で、ピアノが大好きだった。俺の好きな曲をいつだって弾いてくれた。

ああ、ピアノが分かんねえか。また後で教えてやるよ。

んで、俺の妹だけど、もう死んでんだよね。

そんな驚く？他の3人も大切な奴なくしてっからそういう反応は初めてだわ。

理由が気になるよな、うん。

殺されたんだよ、俺の両親に。

人間の思考回路なんて持ってねえあいつらに。

両親だなんて言いたくないけど、関係的にはそうなっちゃうから仕方ないか。

あれは、俺の誕生日…よく晴れた、少し肌寒い日のことだ。

『お兄ちゃん！宿題！教えて！』

『わあったから、ちょっと待ってろ。』

俺らの親は、俺たち自身に興味何てなかった。

俺らをもの同然で見てて、学校での成績が全てだった。

いい成績取れなかったらボコボコにされるのなんて当たり前。

俺自身それが普通だと思ってた、だけど異常だって気づいたんだ。

だけど俺はどうあがいてもいい成績何て取れなかった。

元々のモンが悪かったんだよ、だからあいつらの期待は俺じゃなくて全部妹にいったんだ。

俺が期待されなくなった分、辛くなったのは妹。できる限り傍にいてやったけど、あの日の俺は完全に油断してた。

『うわ、やべ…。学校に忘れモンしたわ。』

『もお、何やってんのよ。』

『悪ィ、ちょっと待っててな。』

家に帰ってくるタイミングが同じで、あいつらは長期出張とかで家にいなかったから妹を置いて忘れ物を取りに行った。

いま思えばあの忘れ物なんて絶対に必要なものではなかったし、取りに行く必要性はなかったんだ。

馬鹿だよな、本当。