17話 ページ19
〜まふまふside〜
『俺の10周年ライブに出て...「出ます出ます出ます！！！！」
Aさんが言い切る前に、前のめりで食いつくように答える。
実はそらるさんから、既にアニバーサリーライブについて自慢されていため話は知っていた。
「ライブに誘われた」とドヤ顔で自慢してきたそらるさんを叩きつつ、僕だけ誘われなかったら死んでやろうと思っていたところだ。
だから今日、Aさんの自宅で会えないかと聞かれた時、とても期待していた。
それにしても...
「10周年ですか！
どうでした？
あっと言う間でしたか？」
入れてもらったココアのカップを、スプーンでかき回しながら尋ねる。
Aさんは僕には絶対に飲めない、砂糖もミルクも入っていない真っ黒なコーヒーに口をつけながら答えた。
『長かったな。10年は長いよ。
赤ん坊は小学校に通うようになって、小学生が大学生になって、高校を卒業したばかりだった俺はもうこんなおじさんだ。』
「Aさんはおじさんじゃありません！」
『あはは、嬉しいな。
10周年か...本当に、長かったな』
どこか遠くを見つめるような愁いを含んだ表情。
ふと、Aさんが何処かへ行ってしまうような気がした。
自分でもよく分からないその感情に背中を押され促されるままに、慌てて僕はAさんの手を取る。
何かか伝えなきゃ、何か....
「っ10周年だけじゃありません！！
20周年だって30周年だってっ！
50周年だって100周年だって僕はお祝いします！！」
大きな声でそう伝えた僕に、目をまん丸にして珍しく驚いた様子のAさん。
途端に声をあげて笑いだす。
『ふははっ！どれだけ先の話をしてるんだよ。
それに100周年って、あははは！』
「わっ笑わないでください！
どんな記念だって、僕にとっては全部大切なんです！！」
『ふふっ、まふは欲張りだなぁ』
「Aさんの隣に居られるなら、欲張りで構いません！」
『ありがとうまふ。俺は幸せものだな。』
そう言って、大切だとでも言うように
ぎゅーっと僕を抱きしめるAさん。
暖かくて優しいこの腕の中が大好きだ。
この腕に抱かれている僕は、
きっと誰よりも幸せものだろう。
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ゆきうさぎ - コメント失礼します。作者様の負担になるようでしたら話は別ですが、僕は皆でハッピーエンドが良いと思います。 (2020年9月20日 1時) (
レス) id: f935ff1209 (このIDを非表示/違反報告)
あお - 個人的にはhappyendが好きなのでhappyendが読みたいです…！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 57a51dc74d (このIDを非表示/違反報告)
匿名主(´・∀・｀) - 初めまして、失礼します。個人的にはhappy endが良いんですが…一回何らかの endで完結させてしまって、その後に場面分岐的な終わり方にすれば良いのではないか。と考えております。作者様に負担が掛かってしまいますし、上からで申し訳ないんですが…考えて頂ければと (2020年6月13日 21時) (レス) id: 610e5b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
ペン - 初めまして、今日は。 秘かに読まさせて頂いてます。今更なのですが、 happyendが良いと思ってます。体調に 気を付けて更新頑張って下さい。 (2018年6月24日 11時) (携帯から) (レス) id: c5e8935b6a (このIDを非表示/違反報告)
にょむさん - 個人的にはHappy Endがいいです！ (2018年6月17日 22時) (レス) id: c18b2f6fe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺碧 | 作成日時：2017年12月3日 21時
