33話 ページ34
Aちゃんに買い物のお誘いを貰って早数日。
僕たちは無事許可を貰って、少し遠めのショッピングモールまでバスを乗り継ぎ買い物に来ていた。
外出許可は、外出の日時と同行者の名前を書いた書類を提出すれば良いだけなので、さほど大変な作業でもない。
書類を提出した翌日には、「気をつけて行けよ」と相澤先生に許可証を貰った。
途中かっちゃんに、Aちゃんと2人で出かけるなんてどういうことだとどやされるのではないかと内心ビクビクしていたのだが、
そんな素振りは一つも見られなかったので逆に拍子抜けした。
「これ持ってけ」とかっちゃんが何故か防犯ブザーをAちゃんに持たせている場面を偶然目撃してしまったので、僕と2人っきりで出かけることは知っていたはずなのに何か気持ちの変化でもあったのか？と思っている。
そして何故か轟君が、「Aと出かけるって聞いた、俺も連れて行ってくれ」と真剣な表情で声をかけてきた。
以前A組のみんなと別のショッピングモールに行った際は轟君は参加していなかったので、こういったイベントに興味がないものだと思っていたので驚いた。
Aちゃんに、『今回は出久と2人で行きたいんだ。ごめんな、焦凍とはまた今度』と言われてしまいシュンと落ち込んだ轟君を、「飼い主に怒られた犬みたいだ...」と思ったのを覚えている。
『うわぁ、人が沢山いるね...』
「大丈夫、Aちゃん外に出たの久々だよね？人酔いとかしてない？」
『うん、ありがとう
大丈夫だよ』
その言葉にホッと胸をなでおろす。
今日は土曜日
色々と物入りらしいAちゃんの買い物のために大きめのショッピングモールに来ていた僕らは、混み合った店内に少々圧倒されていた。
行き交う人々、流れるように歩くたくさんのお客さんたちとぶつからないように歩くのも大変そうだ。
いつもの制服やジャージ姿とは違い、外出用の私服に身を包んだAちゃんは、身内びいきを抜きにしてもかっこいい。
実際、先ほどから道行く人たちがAちゃんの顔を見ては振り返り顔を綻ばせながら「今の人見た〜？めっちゃカッコ良くなかった？」「ほんと！モデルさんか何かかな？」と話をしている。
それを自分のことのように誇らしく思っていると、周りの人が自分を見ているとは全く思っていないAちゃんがあたりを見渡しながら口を開く。
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ウタ - 次の展開がどうなるのか楽しみです (2018年7月18日 22時) (
レス) id: 5d727cd1f1 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - めっちゃいい話だと思います！！更新楽しみにしてます！！ (2018年7月16日 8時) (レス) id: 83591e10d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ストーリー展開がとても好みだし、文章が、言葉ひとつひとつが綺麗で好きです。本当に素敵な作品ですね！ (2018年6月24日 21時) (レス) id: bc7a356a9c (このIDを非表示/違反報告)
こパンダ - とてもたのしみにしてます。頑張ってください！ (2018年6月22日 17時) (レス) id: 7360b2bbb8 (このIDを非表示/違反報告)
甘露蜂蜜(プロフ) - あああこれは夢主くん弔くんのこと思い出してほしいやつです…！こういうめっちゃシリアス系好きなので展開がすごく楽しみです。頑張ってください。 (2018年6月17日 23時) (レス) id: 817d133cd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺碧 | 作成日時：2017年11月13日 21時
