Powder Snow 4 〜御曹司との恋〜

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「分かった。
いずれお前に…」


「いえ、今すぐに」


「今すぐ？そんなに急ぐことはないんだぞ？
お前の成績なら大学院にも行けるだろう。執事になるのはそれからでも構わないんだぞ？」







旦那様は一瞬、驚いたお顔をなさった後
すぐに眉を下げられた。


きっと、残りの学生生活を楽しめ、
そう、おっしゃりたいんだろう。

執事になる、ということは
プライベートを犠牲にするも同然だから。

それ程までに、主人と一心同体でなければならないのだ。






そんな覚悟は もう、とうについてる。

笑顔のお嬢様がフッと浮かび
旦那様を前にして、首を横に振った。







「いえ、一日も早くお嬢様付きの執事になりたいと思ってます。
学校へ行きながらですので、至らない所は
あると思いますが、傍でお嬢様をお護りしたいです。」







あの笑顔を、全力で お護りしようと思います。

お嬢様がいつか、
巡り会う大切な方と お幸せになって…
俺の手を離れていく、その日まで…









・









・









「本日から お嬢様の執事となりました、直己と申します。よろしくお願いします。」



「執事？」





「えぇ。今日から毎日、お嬢様のお世話は
私が致します｡

これからは、いつも私が一緒です。」



「なおきが？」









「えぇ。どんな時も…
私が お嬢様のお傍におります。」









もう、ビスケットは必要ない。

俺がお嬢様の精神安定剤(ビスケット)になるんだ。

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