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剛典side
キャッキャと 遠くから 楽しそうな声が耳に届いて、読んでいた本から視線をあげた。
窓の外は、見渡す限り木々に囲まれ
時折、揺られた葉っぱが ハラハラと風に舞っている。
彼女との約束通り、
週末 別荘へとやって来た。
静かな山間に響く、可愛い声。
先程まで、俺の傍で コロコロ遊んでいたはずの彼女は、退屈になったのか 窓の向こうで
楽しそうに 哲也と薪割りをしている。
彼女の笑顔は、俺を和ませる。
あの笑顔を 守りたいと思う。
あの笑顔を ずっと見ていたいと思う。
………そのためにも、
危ない橋は渡るべきではない。
頭では、理解している。
健二郎の言う通り、
“引き際”…なのかもしれない。
解っていながら、
踏み切れない俺がいる。
あれから、みるみる塞ぎ込んでしまった、響子さん。
俺の知っている、自信に満ち溢れた彼女は
どこにもいない。
弱々しくて、誰かが見てないと 危なっかしくて…目が離せない。
昔、愛した女だからだろうか…
どうしても、放っておけない。
……なんとかしてあげたい、そう思う俺がいる。
『坊ちゃん、
“五十嵐 剛典”としてではなく、
“五十嵐グループ”の経営者としてのご判断を。』
俺の心を 見透かすように、
神妙な面持ちの健二郎は、静かに 言葉を口にした。
父さんなら、、
会社のトップに立つ人間ならば、、
どうするかなんて、、
答えは決まっている。
彼女じゃなければ、切ってる。
契約は、解除。
ただちに、契約を打ち切りにし
会社は“KYOKO MIHARA”から撤退。
一度ケチのついたブランドが
今後、同じように利益を生んでくれるとは思えない。
これ以上、バックアップしたところで
赤がでないとも限らない。
そう、これは危ない橋。
経営者としては、避けるべき道。
「剛典さん、見て見てー♡
上手に割れたでしょーう♡」
ひんやりとした 外の風が入ってきた後、
ふわっと、彼女の優しい香りが、俺を纏う。
「Aが割ったの？
そんなの、哲也にやらせればいいのに。
怪我したらどうするの？」
「薪割り、すごく楽しかったです！
剛典さんも すればいいのにー。」
嬉しそうに 首に巻き付いてきた彼女は、
自分で割った薪を 自慢気に見せてくれた。
「俺、お坊ちゃんだよ？
薪割りなんてしないよー。」
この笑顔を守るためには
渡るべきではない橋なんだ、、
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花(プロフ) - りょうちさん» そうなのー。今書いてるの書き始める前かなー？読み返してくれたんですね！ありがとうございます(*´▽｀*) (2017年9月13日 16時) (
レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
りょうち(プロフ) - 花さん！いつの間に更新してたのよー！嬉しいサプライズだよ(*^▽^*) (2017年9月13日 15時) (レス) id: e6319aab1f (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - らりるれろんさん» ありがとうございます(*^^*) (2017年8月31日 7時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
らりるれろん(プロフ) - そうですよね(^^;臣隆のお話も読ませていただいてますよ(^^)楽しみです！あっ！遅くなってしまいましたがお子様お誕生日おめでとうございます*\(^o^)/* (2017年8月31日 4時) (レス) id: 4dde80cde4 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - らりるれろんさん» PowderSnowはもうこれで終わりです。 (2017年8月30日 17時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2016年11月19日 22時
