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「大丈夫です。
仲直りできますよ。」
「ほんとう？」
「本当です。」
今にも泣き出しそうな顔で
見つめるお嬢様を見たら
この小さな嘘を、
嘘ではなく、“おまじない”に変えてあげようと思った。
「このビスケットを、
坊ちゃんにも 食べさせてあげてください。
ただし、…誰にも見つからないように
コッソリです。
そうすれば、きっと仲直りできますよ。」
ハッとしたお顔で、口に手を当て
うんうん、と頷く、素直なお嬢様。
姉弟喧嘩の理由は分からなかったけど、
幼いふたりだ。
この年頃なら、ふたりだけの秘密めいた
状況さえ作ってやれば、好奇心の方が勝って
わだかまりなんて すぐに消えてしまうはず…
そして、その時の判断が、
俺の思い描いた通りの結果になったと分かったのは、それから何日かしてからのこと、、
・
「なおき！なおき！」
「お嬢様、こちらに来てはなりません。
此処は使用人が住む離れにございます。」
「だって、ここに来なきゃ
なおきに会えないんだもん。」
可愛らしいワンピースを翻しながら
小さなお嬢様は 俺を見上げた。
「ずっと探してたのに、、」
「………どうか、、なさったんですか？」
「あのね！なおきの言った通りだった！
すごいね！なおき！」
キラキラした瞳で
興奮気味に話す様は、この前のお会いした時とは大違い。
「仲直り、できたんですね。」
「うん！」
膝をついて、目線を合わせると
満面の笑みで嬉しそうに頷いた、お嬢様。
なんて可愛らしい笑顔なんだ。
つられて、こっちまで口元が緩んでしまう。
「良かったですね。」
「うん！
ねぇ、なおき、まだ あのビスケットある？」
「もっとバイオリンが上手く弾けるようになりたいの。
たぶん、あのビスケットを食べたら
もっと上手に弾けるようになると思うの！」
「…………」
さて、困った。
どうしたもんか、、
完全に魔法のビスケットを
信じきっている様子。
「…………わかりました。
では、バイオリンを持って
お庭で待っていてくれますか？」
「バイオリンを持ってくの？」
「えぇ。そうです。
ビスケットを食べて上手くなったかどうか、
弾いて確かめてみましょう。」
上達させるには、練習あるのみ。
そのためならば、上手に魔法も使え。
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花(プロフ) - りょうちさん» そうなのー。今書いてるの書き始める前かなー？読み返してくれたんですね！ありがとうございます(*´▽｀*) (2017年9月13日 16時) (
レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
りょうち(プロフ) - 花さん！いつの間に更新してたのよー！嬉しいサプライズだよ(*^▽^*) (2017年9月13日 15時) (レス) id: e6319aab1f (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - らりるれろんさん» ありがとうございます(*^^*) (2017年8月31日 7時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
らりるれろん(プロフ) - そうですよね(^^;臣隆のお話も読ませていただいてますよ(^^)楽しみです！あっ！遅くなってしまいましたがお子様お誕生日おめでとうございます*\(^o^)/* (2017年8月31日 4時) (レス) id: 4dde80cde4 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - らりるれろんさん» PowderSnowはもうこれで終わりです。 (2017年8月30日 17時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2016年11月19日 22時
