34話 本丸 ページ44
私はゆっくり体を起こした
それと同時に
こんのすけちゃんが飛びついてくる
その小さな体を受け止めた
桔梗様‥桔梗様‥!と
ここにいるか確かめてくるように
名を呼んでくる
ちゃんとここにいるよと
そう言いながら撫でる毛並み
安心するかのように
擦り寄せてくる頬
ごめんね、心配かけて‥そう言えば
首を横に振る、その度に
柔らかい毛が少しくすぐったい
そして、こんのすけちゃんごと
抱きしめる誰か
『っ、あ、あの三日月さん‥//』
「‥‥‥‥」
『三日月さん‥?』
「‥した‥」
『‥?』
「心配したと言うておる‥!」
両腕から解放され肩を掴まれ
そう言われた
月の瞳が、川に映し出された月のように
揺れていた
もう、帰ってこぬと
不安だったのだ、桔梗‥
お前がいなくなってしまうと‥
次は優しく抱きしめられ
そう言葉を紡がれた
私は片手をそっと背中へ回し
彼の腕の中、目を閉じる
すみません‥
でも、ちゃんと帰ってこれました
私がそう言えばまた
強く抱きしめられる
「ぐ、ぐるじぃ、です‥」
『三日月さん』
「離れろなど言わせぬ
俺は離れぬぞ、桔梗」
『でも、三日月さん』
「ぐるじ‥」
「離れぬ
離れろと言うのなら
その口を塞ぐ」
『塞がれてしまうと困るのですが‥
こんのすけちゃんが
死んじゃいます』
「‥‥‥‥‥」
「み、かづき、ざま‥」
私がそう言えば
三日月さんは少し離れ
下にいるこんのすけちゃんを見ていた
こんのすけちゃんが
もう少しで川を通るとこでした
‥邪魔しよってからに
袖で口許を隠しそう言っていた
こんのすけちゃんが
助かって良かったです
桔梗様ぁ‥と弱々しい声
私は、頭を撫でであげる
「‥それで、桔梗」
『はい、鶴丸さん』
「君はどっちに神隠しされたんだ?」
『私を神隠ししたのは
物吉貞宗様です』
「物吉か
物吉の力なら桔梗の霊力があれば
神隠しされなかったんじゃないのか?」
『膝丸さん、たぶん
霊力が回復しきってなかったんでしょうね
それでだと思います』
「じゃぁどうして
桔梗ちゃんはこっちに
帰ってこれたの?」
「霊力が回復しきってないなら
難しい話だろう」
「確かにー
どんな裏技使ったの?」
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ベスくん(プロフ) - 瑠璃さん、ハマってしまいました、なんと言うことでしょう、ずっとシャンパンゴールドが頭から抜けません(笑) 本のことは知りませんでした!なにぶん、ハマったの最近なんです! (2019年6月21日 1時) (レス) id: fe5bc9a228 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - ヒプノシスマイクハマりました?私は麻天狼派です!6月25に麻天狼とポッセ、B,BとMTCの本が発売、すでにTDDの本が発売されてます知ってたらすいません (2019年6月20日 19時) (レス) id: dab8dcba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベスくん | 作成日時:2019年6月8日 23時