4話 過去の日を記した本 ページ5
夜だからか、それとも
刀数が少ないからか
とても静かな印象を受けた
歩けば少し軋む音が少し煩く聞こえた
どこにいるのだろうかと
歩く廊下は冷たい、季節はどうやら
秋模様、枯れた楓が落ちていた
人の気配が読めない、1つ1つ部屋を覗くも
ありだけど間違えて
また、一期さんのように
斬られたらと思うと、少し躊躇する
清光さんの羽織を両手で
握り、何処にいるかも
わからない白布の彼を探し求める
この本丸はどうやら広いようだ
あまり出歩かせてくれないので
わからなかったけど
二階がある、階段を上がれば
灯りがないせいで暗い
上まで登れば、豪華な襖
そっとその襖を開ける
『こ、こんにちわ
誰かいませんか…?』
顔だけ覗き込ませる
返事がない、しーんとなっている部屋
恐る恐る一本踏み出し中へ
障子の窓を開ける、少しは明かりが入り
薄暗い部屋になる
本棚にはぎっしりと詰められた本
衣桁にかけられていた豪華な着物
牡丹、菊の大輪が咲いた
真っ白な着物
どうやらここは前審神者さんの
お部屋のようだ、そして私と同じく
女性だと言う事
近くには小さな木の机
その机に置いてあった《審神者日記》
それを手に取りそっと
中を覗いた
ー今日からここの本丸の審神者として
頑張る日、私に上手くできるかな
初期刀の清光と頑張らなくちゃー
ー審神者の仕事は思っていたより
とても大変…
でも、清光がフォローしてくれたおかげ
上手くいってる
初鍛刀は粟田口の短刀、五虎退
うーん!とっても可愛くて癒されるー!ー
どうやら、前審神者は
彼らのことを最初から
嫌いではなかったようだ
ー審神者のお仕事には慣れたもう数ヶ月
とても、楽しい!大変だけど
毎日が幸せ、大好きな人達がいて
笑顔で過ごせるだけで素敵でしょ?ー
ーいつからかな…私がこんなにも
欲深い人間だと気づいたのは…
ダメだよね、人は求め過ぎたらー
ーまた…違う、貴方が欲しいんじゃない
同じ物なんていらない
どうして…どうして私には来ないの!?ー
「…それはあいつが
ずっとつけていた《日記》だ」
『(ビクッ)!?』
日記に夢中で気づかなった気配
後ろには《誰か》がいる
そっと一歩一歩と私へ近寄ってくる
ゆっくりと振り向いた私
薄暗い部屋、小さく差し込んだ明かりが
その姿を見せる
夢で見た、白布の彼
そして、その白布に隠された素顔から
見えたのは
翡翠の瞳だった
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ベスくん(プロフ) - 瑠璃さん、ハマってしまいました、なんと言うことでしょう、ずっとシャンパンゴールドが頭から抜けません(笑) 本のことは知りませんでした!なにぶん、ハマったの最近なんです! (2019年6月21日 1時) (レス) id: fe5bc9a228 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - ヒプノシスマイクハマりました?私は麻天狼派です!6月25に麻天狼とポッセ、B,BとMTCの本が発売、すでにTDDの本が発売されてます知ってたらすいません (2019年6月20日 19時) (レス) id: dab8dcba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベスくん | 作成日時:2019年6月8日 23時