30話 せんちめんたる ページ40
その日の夜‥
湯上りの身体、私は下駄を履き
一人、ふらふらと庭の方へ
袖を通してる羽織、小さく揺れる
少しひんやりとした夜風
冬の気配、地を踏めば枯れた音
桔梗！
背後からの声に振り向いた
「何してる、彼奴らが探してる」
『鶴丸さんも、探してくれました？』
「当たり前だろう
だから、こうして見つけられた
‥何かあったのか？」
『少しセンチメンタルに浸っていた
だけですよ
すぐに戻ります
だから、お先に戻ってください』
大包平の件からほんの少し
元気がない桔梗、俺だけじゃない
彼奴らも気づいてる
少しの哀しみを含んだ微笑みが
俺を見つめ、逸らされる
夜の庭、俺を置いて行くから
その手を掴めば、不思議そうに
見つめてくる
「君を置いて戻れるか、この馬鹿」
『大丈夫ですよ？』
「せんちめんたるが何の意味かは知らんが
俺は君を一人にしない」
『！』
「桔梗が思い悩む事に俺が介入していいのかは、わからん
だが、桔梗の傍にいる事は出来る
君が戻るまで俺も君と共にいる」
『鶴丸さん‥』
俺と桔梗の間、照らす月明かり
握ってる手がそっと引かれる
桔梗が俺を連れ、何処へゆくのか
会話がないまま二つの足音だけが
この静かな夜を奏でた
汚れきっていた池はいつの間にか
生き生きと、紅い橋の上
小さな波音、鯉が跳ね波紋を作り
ゆらゆらと月が揺れる
今の君は気色悪い程
変だなと言えば、私だって感傷に浸る時ぐらいありますよ‥目を伏せる
出会った時から桔梗は
馬鹿みたいに幸せな奴で
馬鹿みたいに笑っていたのに
「まぁ何があったと聞いても
君のことだ、そう簡単に教えてくれるとは
思ってない」
『すみません‥』
「なに謝る事はないさ
桔梗にもいろいろあるだろうよ
だけど、そのいろいろが
いつか俺たちに言える時がきたら
話してくれ
それまで待ってるさ」
『鶴丸さん‥？』
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ベスくん(プロフ) - 瑠璃さん、ハマってしまいました、なんと言うことでしょう、ずっとシャンパンゴールドが頭から抜けません(笑) 本のことは知りませんでした！なにぶん、ハマったの最近なんです！ (2019年6月21日 1時) (
レス) id: fe5bc9a228 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - ヒプノシスマイクハマりました?私は麻天狼派です!６月25に麻天狼とポッセ、B,BとMTCの本が発売、すでにTDDの本が発売されてます知ってたらすいません (2019年6月20日 19時) (レス) id: dab8dcba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベスくん | 作成日時：2019年6月8日 23時
