天涯の巫女と付喪神様

14話 巫女、思うがため ページ14

お前、死にかけたんだぞ…？
わかってるのか？
膝丸様が驚き聞いてきた

そうでしたねと微笑んだら
阿呆めと鶴丸さんからのチョップ
軽く痛いです
私はチョップされた頭を両手で押さえる

何するのですか？と聞けば
君は死ぬのが怖くないのか？
人間の命は脆いのだろう？
大事にしろと怒られた





「でも、膝丸様が嬉しそうでしたよ？
私はそれだけで嬉しいです」

「お前…」

「そう言う事じゃないだろう

今日出会った俺たちに
君はどうしてそこまでする
俺には理解できん」

「えっと、私がしたいと思ったからでしょうか？」

「俺に聞くな！」

「ふふ、でもそれで笑顔が見えるなら
私は頑張ります」

「……阿呆」

「はい、存じてます」






笑顔が見れるなら私は頑張る
いい人過ぎるとか
優しい過ぎて疑うとか
馬鹿みたいとか
思う人たちがたくさんいると思う

でも、それでみんなが幸せになるなら
いいと思う
だって、私もそれで幸せなんだから

本家では味わえなかった『幸せ』
これから先ずっと、大事にしたい

呆れてる鶴丸さん
そんな鶴丸さんにとりあえず微笑んだら
君、笑ったら何でもいいと思うなよ
そう言いながら
両頬を抓られる

それに痛さを感じるが
こんな一時が好き

鶴、桔梗の可愛い頬に痕がつく
やめぬか、あほ鶴
三日月さんが鶴丸さんの手を掴む






「何が可愛いだ、可愛くない」

「何を言う
桔梗は可愛いぞ
お前の目が節穴なんだ」

「か、かわ…///」

「まぁ顔はまぁまぁだな
だが、口に出てくる言葉が可愛くない！」

「えっと」

「桔梗が心優しい女子と言うことだ」

「その優しさは時に毒過ぎる」

「あの」

「その毒は俺が吸い取ろう」

「君は過保護過ぎる！
そうやって過保護過ぎたら
嫌われるぞ？」

「き、きらっ…！？
桔梗！俺のことは嫌いか？」

「嫌いではないですよ！」

「では、好きか？」

「えぇ！？
す、す、好きだと思います…//」

「そうかそうか
俺も桔梗が好きだぞ」

「(うぅ、心臓に悪いなぁ
病弱なのにこれ以上、病弱になれないよ…)」









困るなぁ、男性にこんなに
優しくされた事ないから
あってもお父さんとお爺様ぐらいだし

はぁ、私、こんなんでいいのかな？


ーーーーーーーーーー
し、しまった源氏兄弟が…
次、絡ませよう

おじいちゃん、徘徊せず来てくれて
ありがとう

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