第7話 ページ9
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特に何もすることなく、箒に身を任せていた2人は、いつのまにかユノのいる高さまで来ていた。
貴「あ、アナタ四つ葉に選ばれた子よね」
ユ「…はい。そうですが」
ユノは普通に答えたが、最果ての村出身と王族出身とでは天と地の差であるため、こういう口調は不敬だと思われることもある。
ル「おい、お前。コイツを誰だと思って!」
貴「ルイ、いいのよ」
ル「…………」
ユノはまた身分のことか、と思っていたが、王族である彼女自身がその咎めを遮ったので、驚いていた。
ユ『何なんだ、この人……?』
貴「ごめんなさいね、ルイが。ただ私もね、アナタと同じように四つ葉なの」
ユ「っ、そう…ですか」
ユ『なんだ、自慢をしに来たのか?』
貴「だから、お揃いね!」
ユ「えっ?」
貴「だって、アナタも四つ葉なんでしょう?ということは、私とアナタはお揃いでしょ!」
ユ「っ////」
答えが予想とは全く違っていたこと、そんな風に自分が疑ってしまったことへの羞恥心。
そして何よりお揃いだ、と言いながら自分に向けてくる彼女の心からの笑顔が綺麗すぎて、赤面してしまったのだ。
貴「私の名前はフローラ・ルクレティア。気軽にフローラって呼んでね」
ル「ちょ、フローラ。お前から言わなくたっていいだろ」
貴「挨拶は自分から。基本でしょう?さあ、ルイも」
ル「チッ……ルイリヴィッヒ・サンドレアだ。フローラに手出したら殺す」
ルイは、フローラに言われて鋭い眼光でユノを睨みながら自分の名を言うのであった。
貴「ルイったら……じゃあ、アナタのお名前は?」
ユ「オレは、ユノ…です」
貴「ユノ、ね。覚えておくわ。それじゃあ残りの試験も、お互い頑張りましょうね」
ル「お前、フローラに近づくなよ」
フローラは笑顔を浮かべて、ルイは威嚇しながらユノから離れていった。
そして皆さん、お忘れではないだろうか。
これは全て、箒に乗って空に浮きながらの会話である。
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フローラ(プロフ) - イナイレ大好き人間さんありがとうございます!期待に応えられるよう、精一杯頑張ります! (2019年7月30日 20時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ大好き人間(プロフ) - 面白いです!!天使ちゃんメーカーっていうのがあるんですか?凄いですね!めちゃめちゃ可愛いです!応援してます。更新頑張ってください! (2019年7月30日 19時) (レス) id: ab82cf2aec (このIDを非表示/違反報告)
フローラ(プロフ) - ありがとうございます!!!どんどん更新していきたいと思っていますので、皆様お待ち下さい! (2019年7月20日 23時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 手書きのイラストじゃなくても凄く可愛くて綺麗ですよ。(*^O^*) (2019年7月20日 23時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - そうなんですね、、、それなら保存出来るかどうか分からないですけどやってみます。 (2019年7月20日 2時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フローラ | 作成日時:2019年7月18日 18時