第13話 ページ15
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「フローラ様、賭けをしませんこと?」
貴「賭け?」
「ええ、そうですわ」
フローラが戦うことになったのは、上流貴族のアリア•キャンベル。
そんな彼女は、勝負が始まった直後にフローラに賭けを提案してきたのだ。
フローラは首を傾げた。
貴「何を賭けるのです?」
ア「それはもちろん……ルイリヴィッヒ様ですわ」
ル「……ハァ」
アリアはうっとりしたような表情でルイの方を見つめた。
貴「またどうしてルイを?」
ア「決まっておりますでしょう?結婚させていただくためですわ!」
貴「は?」
ア「貴方様はいつもルイ様を側に侍らせておいでですが、そのような方は他にもおりますでしょう?」
ア「ですから私が勝った時には、ルイ様を私に譲っていただきたいのです」
それを聞いたフローラの目は、段々と冷めていった。
ア「上流貴族で、サンドレア家とも交流のあるキャンベル家なら申し分もありません。いいでしょう?フローラ様」
貴「……分かったわ。アナタが私に勝てばルイはアナタにあげましょう」
ア「ありがとうございます!フローラ様。さすが…」
貴「ですが。もし私が勝った時には、アナタはルイと今後一切会わないことを約束していただきましょう」
ア「何故そんなことを?」
貴「当たり前でしょう?これは賭けなのですから」
そう言うフローラの目はもはや優しさの欠片もなく、無表情である。
ル『ホント、こういう時のアイツって何よりも怖いよな』
ユ『あの人、あんな表情も出来るんだ……』
ア「では、交渉成立ですわね!参りますわよ。羽根魔法、『天使の羽根』ですわ!」
アリアの周りには天使の白い羽根が現れ、フローラの方に向かっていく。
ア「ホホホ!これでルイ様は私の物よー!」
貴「…………」
その時、突然その場にあった羽根が全て消えた。
ア「え、え、どうして?どうして消えてしまったの!?」
貴「私の力よ。アリア嬢」
そう言うフローラは、魔導書を使ってはいない。
ア「でも貴方どうやって私の魔法を……まさか、魔導書を使わずに!?」
そう、フローラは魔導書を使わずに己の魔力だけでアリアの魔法を昇華させたのだった。
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フローラ(プロフ) - イナイレ大好き人間さんありがとうございます!期待に応えられるよう、精一杯頑張ります! (2019年7月30日 20時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ大好き人間(プロフ) - 面白いです!!天使ちゃんメーカーっていうのがあるんですか?凄いですね!めちゃめちゃ可愛いです!応援してます。更新頑張ってください! (2019年7月30日 19時) (レス) id: ab82cf2aec (このIDを非表示/違反報告)
フローラ(プロフ) - ありがとうございます!!!どんどん更新していきたいと思っていますので、皆様お待ち下さい! (2019年7月20日 23時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 手書きのイラストじゃなくても凄く可愛くて綺麗ですよ。(*^O^*) (2019年7月20日 23時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - そうなんですね、、、それなら保存出来るかどうか分からないですけどやってみます。 (2019年7月20日 2時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フローラ | 作成日時:2019年7月18日 18時