第12話 ページ14
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怒りと羞恥で顔の真っ赤なジオルドとは対照的に、ルイは飄々としていて、なおも挑発し続けた。
ジ「受けてみろ!水魔法、『聖水の裁き』!」
ジオルドとて上流貴族である。
やはり魔力は多く、この技も巨大であった。
ルイに挑発された分、いつもよりも更に大きくなっていたわけなのだが。
貴『ジオルド•クラエス。アナタは運が悪かったとしか言えないわね』
フローラはジオルドに、哀れみの目を向けた。
貴『確かにアナタとルイは同じ上流貴族だけれど……』
ルイの目の前に水流が迫る。
ジ「ハハハッ!!くたばれルイリヴィッヒ•サンドレア!!」
ル「残念ながら、オマエの思い通りにはならないんだな」
ジ「は?」
ル「闇魔法、『陰影の刃』」
そう言いながらルイは手を横に流すように動かした。
そこから波動のように広がるのは闇。
その闇はジオルドの放った水魔法を飲み込みながら消えていき、ジオルドから、戦闘に必要な魔力をも吸収して消えていった。
貴『あまりにも、格が違いすぎたのね』
ジ「お前、この私に何をした!?う、動けない!」
ル「オマエの魔力を取ったんだよ。闇は全てを無に還す。それと同じことだ」
ル「で、オマエはもう戦えない。だから、オレの勝ち」
「勝者、ルイリヴィッヒ•サンドレア!」
ジ「クソーーー!!」
ジオルドの悔しげな声は、その場に響きわたった。
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貴「ルイ、お疲れ様」
ル「サンキュー、フローラ!」
フローラは、自分のもとに帰ってきたルイを笑顔で迎えた。
が、少し寂しげな表情になった。
ル「どうした?フローラ」
貴「…………」
ル「おい…」
貴「ルイは、ルイだけは居なくならないでね」
ル「フローラ……」
願い縋るように言うフローラは、その瞳に悲しみを宿らせていた。
ル「…心配するな。オレはオマエの前から絶対にいなくならない。だから安心しろ」
そんなフローラを見たルイは、彼女に安心させるように笑いかけた。
貴「うん…ありがと」
儚げに笑うフローラの横顔を、ルイはいつまでも見つめていた。
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フローラ(プロフ) - イナイレ大好き人間さんありがとうございます!期待に応えられるよう、精一杯頑張ります! (2019年7月30日 20時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ大好き人間(プロフ) - 面白いです!!天使ちゃんメーカーっていうのがあるんですか?凄いですね!めちゃめちゃ可愛いです!応援してます。更新頑張ってください! (2019年7月30日 19時) (レス) id: ab82cf2aec (このIDを非表示/違反報告)
フローラ(プロフ) - ありがとうございます!!!どんどん更新していきたいと思っていますので、皆様お待ち下さい! (2019年7月20日 23時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 手書きのイラストじゃなくても凄く可愛くて綺麗ですよ。(*^O^*) (2019年7月20日 23時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - そうなんですね、、、それなら保存出来るかどうか分からないですけどやってみます。 (2019年7月20日 2時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フローラ | 作成日時:2019年7月18日 18時