検索窓
今日:20 hit、昨日:9 hit、合計:38,071 hit

第108話 ページ13

〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜





劉「香鈴のほかに____まだ、いたのか」





絳攸から報告を受けて、劉輝は唇をかんだ。



倒れていた娘____香鈴に外傷はなかったが、今も意識不明のままだ。





楸「あの娘から渡された香は、無害なものにすりかえておいたんだけどね」





楸瑛は珍しく鋭い顔つきをしていた。





楸「絳攸の話だと、まだ伏兵がいたようだね。……私たちが囲んでいたところから秀麗殿を連れて煙のように消えるとは、相当の手練れと見える」





異変に気付いた劉輝たちが以前から様子を窺っていたのは香鈴だったが、彼女は役目をまっとうする前にその何者かに出し抜かれたのだ。





絳「だが、少なくとも香鈴の動機は判明したな。彼女の背後にいる人物もだ」



絳「もっとも、香鈴のことは彼も予想外だったはずだが」





絳攸が皮肉げに呟く。



秀麗が連れ去られたこたについては、厳重に箝口令が敷かれている。



だから多分、相手はこの騒ぎをまだ知らない。





劉「そういえば、Aはどうした?なぜ来ない」



それを聞いた楸瑛と絳攸もハッとする。



こんなことが起こっているに、あの彼女が来ないわけがない。





「主上、大変です!」





その時、一人の侍官が劉輝たちの前に飛び出してきた。





劉「どうした、申してみよ」



「はっ。藤華殿にもどこにもA様がおられません!」



劉「っ!!な、んだと……」





Aがいない、その言葉を聞いた途端、劉輝の顔は青ざめた。





「また、そればかりか一刻程前にA様が紅貴妃様のお部屋に入られたのを見ていた女官もおります」



絳「それはつまり……」



楸「秀麗殿と一緒に、A殿は連れ去られた可能性がある、ということか」



劉「なんと、いうことだ……!」





____守ると、誓ったのに、、、、!!





劉輝は悔しさから己の手を握りしめた。





(主上……)





そんな劉輝の様子を見て、楸瑛も心配そうに見つめた。





____必ず、必ず取り戻してみせる!!





考えたのは数拍。



劉輝はすぐに、しかし先程より怒りを滲ませながら決断を下した。





〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜

第109話→←第107話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
160人がお気に入り
設定タグ:彩雲国物語 , 原作沿い , アニメ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2021年4月30日 0時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
フローラ(プロフ) - ラフェルさん、ありがとうございます!!更新できなくてすみません。時間が無かったり、学生として忙しかったりするので、なかなか出来ていないのが現状です。申し訳ありません!出来るだけ頑張ります。 (2020年6月22日 14時) (レス) id: 81545e79a5 (このIDを非表示/違反報告)
フローラ(プロフ) - すみません、分かりにくかったでしょうか?オチは決まっているので、お話が進むのをもう少し待っていただけると嬉しいです (2019年6月1日 8時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - オチは決まってるんでしょうか?なんだか先が見えなくてモヤモヤします。 (2019年6月1日 7時) (レス) id: e7610b422d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:フローラ | 作成日時:2019年4月20日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。