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桃
日生劇場での公演もちょうど半分終えた日の深夜。
いつも通り、同室の照史くんにウザ絡みをして目が冴えきってた俺。
しゃあないから眠くなるまでスマホをいじってたら、急にスマホが震えた。
桃「っ、びっくりしたぁ、」
こんな時間に電話掛けてきたん誰やねん、と思って確認もせずに出たら、向こうから「のんちゃん、」というくぐもった一番好きな声が聞こえた。
俺だけが知ってるAの癖。それは、悩んだ時とか落ち込んだ時に、俺のことをのんちゃんって呼ぶこと。
桃「ん、Aの部屋行く、鍵開けといて？」
なんか放っておいたら後悔する気がして、スウェットのままAの部屋にダッシュした。
Aの部屋のドアを開けると、真っ暗な部屋の真ん中にあるベットの上には黒いかたまり。
桃「どしたん？なんかやなことあった？」
窓から入る月明かりに照らされたAの顔には涙の筋。
知らない間に独りで泣くなってあれほど言ってるのに。
*「今日、久しぶりに、うちわ、みちゃって、ずっと考えてた、」
桃「え？」
*「私って、まだみんなに嫌われてるんかな、って、そしたら、またこわくなった、どうしよっ、」
すっぽりと俺の腕の中に収まるAを抱きしめる。
桃「大丈夫、Aは独りじゃない。俺らがおるから、絶対守るから。」
*「っ、うん、」
傷は癒えても、心の傷は癒えない。
やっと進んだAをまた闇に引きずり戻したどこの誰かも分からんソイツが憎くて憎くて仕方がなかった。
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春(プロフ) - さきさん» 初めまして。丁寧なコメントありがとうございます。2は加筆修正作業をまだしているので、パスワードを付けさせてもらっています。もうしばらく待っていただけると嬉しいです。すいません。 (2018年12月23日 17時) (
レス) id: 9cacd0005c (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 初めまして。ここで聞くのも失礼かと思いますが、僕らと彼女2を読みたいのですが、パスワードが分からないので、教えて欲しいです。 (2018年12月23日 15時) (レス) id: 764363980f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2018年6月6日 11時
