My Precious 2【TH】

after 03 JM ページ49

今日は久しぶりに日本のファンクラブの取材。コンセプトに合わせた写真をいくつか撮って、記者の質問に答える。





「それでは、今日は皆さんの好きな女性のタイプを教えてください」




でたーって、ジョングクがあからさまに口を歪ませた。お前、本当に分かりやすすぎるその表情どうにかしろよ。なんて思いながら、俺は隣で記者のことをじーっと見つめる親友の方をすごく心配していた。


「好きな女の子？」
「はい、具体的でもいいですし、こういう服装が好きだ、とか何でも大丈夫ですよ」


俺の頭に浮かんだのはAちゃんのこと。テヒョンは上手く隠しているし、そういう所器用だから信じてはいるけど、突拍子もないことを言い出すのも事実。具体的すぎる回答とか言い出したら、怪しまれてたまったもんじゃないし…。


「では、テヒョンさんから」


記者の問いかけに、うーんと口元に手を当てるテヒョン。こんな時も絵になって羨ましい…じゃなくて、変なこと口走るなよ…！目でそう訴えていると、バチッとそりゃもう完璧にテヒョンと目が合った。にっと上機嫌そうに口角が上がって。


「ジミナ」
「、は？」
「ジミナくらいの身長だと、良いですね！いつも一緒にいるから、話しやすいし」
「ちょ、テヒョンア」


こうやって頭も撫でやすいし〜なんて、今まで体験したことの無いような優しい撫で方で髪に触れられてぶわっと鳥肌が立つ。



テヒョンア、お前……！Aちゃんの代わりに俺のこと使ったな！？





「ジミンさんとテヒョンさんは本当に仲が宜しいんですね」




微笑ましいです、って顔に書いてある記者さん。テヒョンのこういう所は今に始まったことじゃないから俺以外の誰も気にとめていない。まあ、それは良かったけどさ。




Aちゃんのこと、いつもあんな風に優しく扱ってるのか。


何故か親友の彼氏としての一面を体感してしまって、鳥肌が収まらない。当事者である真横のテヒョンは満足そうにニコニコ笑ってるし。



…帰ったら、絶対蹴り入れてやる。

after 04 JM→←after 夏 14 TH

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す