My Precious 2【TH】

after 夏 13 TH ページ47

白い封筒をゆっくり開けて、中の便箋を引き抜く自分の手がちょっと震えた。


手紙は、丸っこくて小さめのハングルで書かれていて。内容を読んでいないのに、Aが頑張って書いてくれたんだと思っただけで、愛しくて泣きそうになった。



――大好きなオッパ


オッパ、アンニョン！手紙を見つけてくれてありがとう。文章、たくさん調べたけど言葉が間違ってたらごめんなさい。でも、どうしてもオッパの生まれ育った国の言葉で伝えたかったんです。伝わってくださいㅠㅠ


いつも大切にしてくれてありがとう。いつも楽しませてくれてありがとう。いつも愛してくれて、本当にありがとう。


オッパは忙しいのに、私のことをいつも愛してくれて、私は世界一幸せな彼女です。


私はオッパが世界で一番大好き。

日本人は「愛してる」を韓国のようにたくさん言ったりしないから、私も恥ずかしくていつもは言えなくてごめんなさい。

本当はいつもそう思っているけど、口に出せないんです。

本当はたくさん伝えたいことがあるけど、私がまだ全然韓国語が出来ないからㅠㅠ

いつか全部を伝えられるように、頑張ります。


世界一かっこよくて、優しくて、大好きなオッパ。私の特別なテヒョンイオッパ。私の全部で、愛しています。
Dear My Precious！I Purple You♡



――ちょうど全て読み終わった時。コンコン、とドアがノックされる音が聞こえて。



「っわ！……お手紙、読んでくれたんですね」



いても立ってもいられなくなって、ドアを開けてそのままAの腕を引き寄せた。されるがままに俺の腕の中に収まったAが、チェストに置かれた手紙を見て照れたように笑う。


「嬉しくて涙出た。ありがとうね？」
「えへへ、照れますね…。あ、プレゼントは開けましたか？」
「ううん。Aが開けて見せて」
「はい。本当に、ささやかなんですけど…」



Aがプレゼントの包みを手にして、リボンを解いた。


小さな箱を開けると見えたのは、銀色のリングピアス。



「オッパに貰ったプレゼントに比べたら、ほんの気持ち程度なんですけど…」
「っ…」
「いつもありがとう、テヒョンイオッパ。」



ああもう。それはこっちのセリフなのに。


どうしてこうもこの子は、こんなに可愛いんだろう。




「…A」
「ん？どうしました？」


首を傾げる彼女の頭に手を寄せて。


「僕、もう限界」


そのままベッドに倒れ込み、Aの唇を奪った。

after 夏 14 TH→←after 夏 12 TH

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す