迷えるあなたに ｰStrayKidsｰ

LK×HJ:私の為に争わないで ページ3

(コロナウイルスなんて居ない世界です)
(とりあえず韓国語話せるってことで)

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ついに、来てしまった。
StrayKidsのサイン会に……！！！

これまで芸能人を好きになることなんて無かった私が、チラッとテレビに映ってるのを見て一目惚れ、曲まで聴いて完璧に沼に落ちた。気づいたらSTAYになっていた。
何の目的もなくバイトして、お金はほとんど手をつけなかったから貯金は大学生にしてはあるし…って応募してみたところまさかの当選。あれよあれよと日がすぎて、あっという間に今、私は東京にいる。

並んでいる間も全部が新鮮で、周りを眺めていたら後ろの人に声をかけられて一緒にお喋りしていたりしたら、

『えっもう次……？』
｢あっという間だったね！頑張って！｣

背中を押されて、お礼を言いながら前に進む。
うわあ……画面で見てた人達が目の前に……！

BC｢こんにちは〜！｣
『こ、んにちは……！』
BC｢今日は来てくれてありがとうございます！｣

うわあ優しい……こんなに長い時間座りっぱなしでたくさんの人と話してサインも書いてるのにこの笑顔……凄い……

感動しながらいろいろとお話していると、4人目のメンバーさんになった。

LK｢こんにちはー今日は来てくれてありがとうございます｣
『こんにちは、よろしくお願いします』

スっとサインを書いてもらうページを開けてフォトブックを差し出すと、リノさんは光の速さでサインを書き上げた。

『っえ』
LK｢STAYと話す時間を作りたくて、早く書きました｣

さらりとそう言ってのけるリノさんに、やっぱりアイドルって凄いな、とまたまた感動しながら、

『嬉しいです、ありがとうございます！』

と返すと、何故かじー……っとこちらを見つめてくる。

『あ、の。どうかされましたか？』
LK｢……Aさんは、誰のペンですか？｣

フォトブックの名前を読みながらそう聞かれた私はウッ、と言葉に詰まる。
そう、サイン会にも勢いで来ちゃうくらいに好きなのに、私は未だに一人の“推し”を決められないでいた。

ダンスラチャの3人のビジュアルにやられて惚れかけることもあれば3ラチャの男らしさにやられて目を奪われることもあるし、かと思えばボーカルラチャの二人の愛らしさに心臓を持ってかれたこともある。MVなんて皆かっこいいし。

うーーーん……と悩み続けて答えが出ない私を見かねてか、リノさんは今度はにっこりとした笑顔でこちらを見つめてきた。


(続きます)

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