迷えるあなたに ｰStrayKidsｰ

HN:冬の｢好き｣ ページ16

『んねー……ほんとに行くの？』

少しだけカーテンを開けて外を見て、猛吹雪の空とうきうきとしている彼を見比べてため息をつく。

HN｢だって今年のクリスマスはホワイトクリスマスじゃなかったし……俺1回Aと雪遊びしてみたかったからさ｣
『雪遊びしてみたいっていうのがまたジソンらしいというかなんというか……』

晩ご飯も食べ終わって、テレビを見ながらぬくぬくと過ごしていたら何気なく窓際に行ったジソンが外に積もったふかふかの雪を見てから｢これは行かなければいけない｣と大騒ぎ。
正直私は寒さを考えただけでも出る気が失せるけど、こんなうきうきした彼を見ておいて行かないという選択肢は選べなくて。

『……まあ、お風呂まだだし、ちょっとくらいならいっか』
HN｢ほんと？！やった！よしA、誰かに踏まれて綺麗じゃなくなる前に行こう！｣

ダウンジャケットをしっかり着込み、お揃いのニット帽を被って外に飛び出す。瞬間、やっぱり強烈な冷気が身体を刺しまくってくるけど、

『うわぁ……』

それよりも、街灯の白い光に照らされた雪が本当に真っ白で、夜空の黒とのコントラストが綺麗で、ほうっと息を吐く。

HN｢ほらA、綺麗でしょ｣
『うん。考えてみたらこうやってちゃんと雪見たのいつぶりだろ……ちっちゃい時はよく遊んでたのになあ』
HN｢雪は冬にしか見れないし触れない、だからこんなに儚くて綺麗なのかなって俺は思ってるんだ。日本の桜と同じ美しさなのかもね｣

そう言って無邪気に笑うジソンは、雪が反射した光を受けて凄く楽しそうで、綺麗で。

『うん……そうだね』


(続きます)

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