11攪拌シークレット！ ページ6
＜大食堂ー厨房＞
「だー！やっと裏ごし全部終わった！」
「…腕が痛い。」
ようやく裏ごしが終わり、エースとデュースは疲れ切っている。
少女も腕がパンパンだと言わんばかりに腕をまわしていた。
「はは、お疲れ。苦労した分、きっと美味しいぞ。」
トレイは３人の様子を見ながら微笑む。
普段からお菓子を作っているからか、少女たちが手伝ったからか、彼に疲労している様子は見られない。
「もう匂いだけでお腹いっぱいなんだゾ〜。」
グリムは床に横になりながらグデーっとする。
人間よりも嗅覚の有るグリムにはきつかったようだ。
「このマロンペーストにバターと砂糖を加えて、最後に隠し味のオイスターソースを適量加える。」
トレイは１人、ボウルの中のマロンペーストを混ぜると、さらりと凄いことを言い出した。
「「「オイスターソース！？」」」
「そうそう。カキからたっぷり出た旨味がクリームに深いコクを与える。この、＜セイウチ印のヤングオイスターソース＞だ。」
「…せ、セイウチ印。」
トレイは笑顔で冷蔵庫からオイスターソースを取り出し、少女たちに見せる。
…甘いものとオイスターソースは流石にどうかと…。
「有名パティシエならタルトにこれを使わないヤツはいないぞ。」
トレイは少女たちの反応を見て、楽しそうに笑う。
「マジか…かなりしょっぱいソースだよな。」
「でも、確かにカレーにチョコ入れたりするし…アリなのかも。」
デュースとエースはトレイの言葉を信じ、期待の籠った目でオイスターソースを見つめる。
「うそ、本当に！？…でもトレイさんが言うなら…アリ？」
少女は半信半疑でトレイを見つめる。
３人の視線の先には…
「…プッ、アッハッハ！」
大爆笑しているトレイの姿が。
それを見て少女は
＿あ、騙された。
とトレイが嘘をついていることに気が付いた。
「嘘だよ！お菓子にオイスターソースなんて入れるわけないだろ。」
腹を抱えて、心底面白そうに笑うトレイを見て、
「なんだよ！本気にしちゃったじゃん！」
エースはムスッとしながらトレイを睨む。
しかし、トレイはそれすら楽しんでおり、
「ちょっと考えればありえないってわかるだろ。何でも鵜呑みにせず、疑ってかかれってことだな。教訓、教訓。」
「コイツ、優しそうに見えてさらっと嘘をつくタイプなんだゾ…。」
少女は今の嘘を受けて、
＿嘘ですよ。
と妖艶に微笑む文豪を思い出し、唖然としてしまうのだった。
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芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» しみわたりました！！ (2021年7月25日 1時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 芋けんぴさん» 五臓六腑に？！？！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 4d2464a69b (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 無題さん» ご指摘ありがとうございます。ただちに訂正して参ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - 突然失礼します。20-1の決闘が血統になってます。 (2021年7月14日 6時) (レス) id: 6b1b4e2ad9 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - どんさん» そうですか…。すみません、謝らせてしまって。 昔に一度試してみたのですが、出来なくて…。別の方法を探してみます。(´;ω;｀)一応、イメージイラストはちゃんとあるんですよ…。 (2021年7月12日 18時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月6日 22時
