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「リドルの全ては、厳しいルールのもとで＜造られた＞ものだからだ。」
トレイが真実を告げる。
「え…？」
デュースが唖然と声を漏らした。
それほどに、ただの高校生が聞くには苦しいリドルの真実。
「あいつの両親は地元じゃ知らない人がいないほど有名な魔法医術士でね。特に母親は優秀な人で、リドルにも優秀であることを求めた。」
トレイの口から語られていく。
「だから、リドルは起きてから寝るまで学習プログラムが分刻みで決まっているような生活をしていたんだ。」
その真実は、重く、苦しい。
「げ…分刻み？」
グリムの毛が逆立つ。
自由のない生活というのは恐ろしい。
少女は、黙って話を聞いた。
「食べるもの、着るもの、消耗品から友達まで、全部決められていた。それでもリドルは両親の期待に応えるために黙って全部をこなし、10歳にしてあのユニーク魔法を完成させた。
成績もミドルスクールからずっと学年首位を保持し続けてる。それが、どんなに大変な事か。想像もつかない。」
誰もトレイの言葉を遮らなかった。
いや、遮れなかった。
「…。」
エースですら先ほどの勢いを失って、口をつぐんでいる。
「成程。親の責任ですね。」
少女は一度深く頷いた後、少女の中で１つの結論を作った。
「リドルは、厳しいルールで縛ることが相手のためになると思ってる。厳しいルールで縛られて、恐れで支配してこそ成長できると信じているんだ。」
「かつてリドル先輩ご本人がそうだったように…ですか？」
少女が問いかけると、トレイは目を見開く。
しかし、そうだと力なく笑って頷いた。
「そして、ルールを破るのは絶対的に悪だと思ってる。だって…」
トレイは強く拳を握り締める。
「ルール違反を認めれば、ルールによって造られた自分の全てを否定することになる…ってこと？」
エースが続きを口にした。
きっと、その通りなのだろう。トレイの手に力が更に籠った。
「…お前たちがリドルを横暴に思うのはわかる。リドルのやり方が正しくないことも。だけど、だけど俺には…やっぱりあいつを叱ることなんて出来ない。」
トレイだってわかっていた。理解していた。
しかし、彼しか知らない真実がある。それは、リドルだけでなくトレイをも締め付けた。
「ふなぁ…。」
「寮長にそんな過去が…。」
グリムとデュースは項垂れる事しか出来なかった。
しかし、そんな中少女とエースは納得のいかない表情をしていた。
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芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» しみわたりました！！ (2021年7月25日 1時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 芋けんぴさん» 五臓六腑に？！？！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 4d2464a69b (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 無題さん» ご指摘ありがとうございます。ただちに訂正して参ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - 突然失礼します。20-1の決闘が血統になってます。 (2021年7月14日 6時) (レス) id: 6b1b4e2ad9 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - どんさん» そうですか…。すみません、謝らせてしまって。 昔に一度試してみたのですが、出来なくて…。別の方法を探してみます。(´;ω;｀)一応、イメージイラストはちゃんとあるんですよ…。 (2021年7月12日 18時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月6日 22時
