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＜図書室＞
図書室に一人の男が悩まし気な表情で足を進めていた。
「…。」
その目には、＜後悔＞が見えるような気がする。
そんな男の背後に影が４つ。
影はゆっくり男に歩み寄ると＿
「クローバー先輩。」
男に声をかけた。
男の正体はトレイ。そして、後ろの影がデュース、少女、エースだった。
どうやら待ち伏せ作戦は成功したらしい。
「！お前達か。」
トレイは少し驚いたような、でもこうなることがわかっていたかのような表情で振り返った。
「図書室で待ち伏せしていれば、マロンタルトのレシピ本を返しに来ると思ってました。」
デュースが犯人を追い詰める刑事のように逃げ場を塞ぐ。
「オレたち、やっぱ寮長のやり方に納得いかねーんだけど。」
エースがそう言いながらトレイに詰め寄る。
一触即発か？と思ったが、
「…だろうな。」
トレイはエースから視線を外すと、少し諦めたようにそう告げた。
身体から力が抜けたのは、腕を見たらわかっていた。しかし、エースは姿勢を変えることなく、また問いかけた。
「アンタ実際、アイツのことどう思ってんの？」
＿あぁ、その質問は、
「小さい頃からそうずっとそうやってアイツにペコペコしてきたわけ？」
＿きっと彼には酷だ。
エースの包むこと無いまっすぐな問いかけが、少女には酷に思えた。
＜言葉は刃＞。少女の世界での常識だ。
今のエースの質問は、間違いなくトレイにとって刃だった。
「！誰から聞いた？」
初めてトレイが顔をしかめた。
エースの腕を掴み、厳しい表情で問いかける。
「トレイ先輩、落ち着いてください。」
少女が優しくトレイの腕を掴んで、ゆっくり降ろした。
「チェーニャという奴からです。」
デュースが情報源を打ち明けると、トレイはまだ顔を強張らせたままだが、
「チェーニャ…そうか、あいつか。」
と、納得していた。
どうやら、リドル、トレイ、チェーニャは本当に幼馴染のようだ。
「つーかよぉ、リドルよりオマエの方が年上なんだろ？ビシッ！っと怒ってやればいいんだゾ。」
少女の肩からグリムが問いかける。純粋な疑問のようだ。
「もちろん、必要があればそうするさ。でも…俺にはあいつを叱ることなんか出来ない。」
「なんで！」
こんな返答でエースが納得するはずが無く、当然のように詰め寄る。
トレイは諦めたように笑うと＿
「リドルの全ては、厳しいルールのもとで＜造られた＞ものだからだ。」
と悲しい真実を口にした。
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芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» しみわたりました！！ (2021年7月25日 1時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 芋けんぴさん» 五臓六腑に？！？！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 4d2464a69b (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 無題さん» ご指摘ありがとうございます。ただちに訂正して参ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - 突然失礼します。20-1の決闘が血統になってます。 (2021年7月14日 6時) (レス) id: 6b1b4e2ad9 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - どんさん» そうですか…。すみません、謝らせてしまって。 昔に一度試してみたのですが、出来なくて…。別の方法を探してみます。(´;ω;｀)一応、イメージイラストはちゃんとあるんですよ…。 (2021年7月12日 18時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月6日 22時
