13悪童セピア！ ページ14
＜メインストリート＞
「こ、こいつらなんてマッドな野郎だ！口の中が…オエッ。生卵と殻が…」
「やべぇ！逃げろ！鶏さんごめんなさーい！！」
不良たちは口の周りを生卵でべちゃべちゃにしながら、無様に逃げていく。
「今度卵食う時は100回謝ってから食え！ダァホが！」
デュースは最後まですごい剣幕で不良を睨んでいた。
少女は生卵でべっちゃりとした手を払いながら、横目でデュースを見る。
「ワル語録どころでは無かった。」
「ひぃ〜！」
グリムなんて、先ほどよりも遠い場所で怯えている。
デュースは、息を整えると、急に、
「うわっ！」
ハッとした表情で声を上げ、頭を抱え始めた。
「ちょ、その手で頭触っちゃダメでしょーが！」
少女は慌ててデュースの手を掴み、何とか卵で髪がべっちょりするのを防ぐ。
「どうしたんだゾ！？」
グリムも流石に心配したのか、デュースに恐る恐る駆け寄る。
「や、やっちまった…。今度こそ、絶対、絶対優等生になろうと思ってたのに…」
「えぇ？」
少女は、まぁそんなとこだろうなとデュースを見る。
出会った時から、＜優等生＞にこだわりを見せていたのは少女も知っていた。
しかし、グリムは少し驚いたようにデュースを見る。
「俺は、ミドルスクールの頃、とにかく荒れてて…しょっちゅう学校サボって、毎日喧嘩に明け暮れてた。
先生の名前は呼び捨て、ワルい先輩とツルんでたし、髪の毛もメチャクチャ脱色してた。マジカルホイールで峠も攻めてたし、魔法を使えない奴に魔法でマウントを取ったりするどうしようもない不良(ワル)だったんだ。」
デュースは今までの事を赤裸々に話し始める。
その内容は、
「今時、なかなか見ないくらいテンプレなワルなんだゾ！」
グリムの言う通りまさにTHEヤンキーだ。
少女はその話を聞いて、赤いあの青年を思い出す。
＿おぉ、まるで中学時代の私と空ちゃんだ。
「何となく片鱗があるよね。」
「でも、ある夜…俺に隠れて泣きながら婆ちゃんに電話している母さんの姿を見ちまったんだ。自分の育て方が悪かったんじゃないか、片親なのが良くなかったんじゃないかって。…そんなわけねぇのに。母さんは何にも悪くねぇ。悪いのは全部俺だ！
だから、名門ナイトレイブンカレッジから迎えの馬車が来たとき、スゲー喜んでくれた母さんを、今度こそ泣かせないって決めた。」
＿俺は今度こそ、母さんが自慢できる優等生になろうって決めたんだ。
そう言ったデュースの目は澄んでいた。
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芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» しみわたりました！！ (2021年7月25日 1時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 芋けんぴさん» 五臓六腑に？！？！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 4d2464a69b (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 無題さん» ご指摘ありがとうございます。ただちに訂正して参ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - 突然失礼します。20-1の決闘が血統になってます。 (2021年7月14日 6時) (レス) id: 6b1b4e2ad9 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - どんさん» そうですか…。すみません、謝らせてしまって。 昔に一度試してみたのですが、出来なくて…。別の方法を探してみます。(´;ω;｀)一応、イメージイラストはちゃんとあるんですよ…。 (2021年7月12日 18時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月6日 22時
