私の弟がグイグイ来て困ってます。2【Ren】

彼氏さん？ ページ32

『俺、今日は絶対にAと帰るからな!!』

私がいつものように紫耀と二人で、廉のバイト先である紫耀のお姉さんの店に行くと、

店に入った瞬間、廉からそう宣言された。

こないだ私が紫耀と二人で先に店を出て行った事を、廉は相当根に持っていたらしい笑

「はいはい、わかりましたー」

『も〜、何でそんな棒読みやねん!!

あー、そういや今日も海人来る言うてたな……』

「じゃあまた私お邪魔になっちゃうかな？」

『いやいや、邪魔なんは海人の方やから!!』

廉と私がそんな話をしていたら、

『ちょっと廉、何でだよぉ〜!!

俺が邪魔って一体どぉいう事だよぉ〜!!』

と、背後から聞き覚えのある甘ったるい声が聞こえてきた。

『そんなん、言ったまんまの意味やわ』

「廉、お友達にそんな言い方失礼でしょ!!」

私がついいつもの感じで注意してしまうと、海人くんが私の方を振り返った。

『え？お姉さんて、廉のお知り合いなんですかぁ〜？』

「あ、私、廉の姉なんですよ」

『あー!!そうだったんすね!!

俺、何回か見かけてて、可愛いお姉さんだなぁ〜ってずっと思ってたんすよぉ〜♡』

屈託のない笑顔で、私をジーッと見つめながら言う海人くん。

「いやいや、私そんな可愛いくないよ？」

私が当たり前のように否定すると、

『いや、Aはめちゃめちゃ可愛いよ？』

と、隣に居てずっと黙っていた紫耀がサラッと言ってきた。

いやいや紫耀さん、喋り出すタイミングよ。

『あははっ!!

彼氏さんもイケメンだし、美男美女でお似合いっすよねぇ〜♡』

海人くんが紫耀と私を交互に見つめながら言った瞬間、

『コイツ、彼氏ちゃうから!!』

それを聞いた廉が、私よりも先に否定したのだった。

言っちゃった。→←いつも通り。

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