私の弟がグイグイ来て困ってます。2【Ren】

バレてた。 ページ29

『フッ、やっぱり起きとったんやな笑』

慌てて起き上がった私を、廉は笑いながら見つめていた。

「いやいや、アンタまでキスしようとするからじゃん!!」

私が言い訳するようにそう言うと、廉は怪訝な顔をしながら私に詰め寄ってきた。

『オイ、もしかして平野に何かされたん？』

あ、ヤバい。

寝たフリがバレていた恥ずかしさを誤魔化す為に、つい口が滑ってしまった。

自分のバカさ加減にゲンナリしていると、廉が私の両腕を掴んで自分の方を向かせた。

『なぁA、平野とキスしたん？』

そう尋ねながら、怒っているような悲しいような顔で私を見つめてくる廉。

「キスはしてないよ？」

『キスはって何？ほんなら何をしたんや!!』

「いや、何もしてないよ!!」

『じゃあ、その含みのある言い方は何なん？』

廉からの執拗な追及に、私が仕方なく事情を説明すると、

『アイツ、ホンマに油断も隙もあらへんな。

俺の大事なAに何してくれとんねん!!』

『AもAやで？

自分に惚れとる男にキス出来る？とか、そんなん言われたら誘ってんのかってなるわ!!』

と、最終的にはなぜか私が説教されていた。

『それに、俺がバイトの日に店に来てくれたのに、何で俺と一緒に帰らんねん!!

何であの時、平野と二人で店出て行ったん？』

「何かお友達に誘われてたから、私とは帰る必要無いのかなって思って気使ったのにー」

『いやいや、俺、あの時家帰って寝たいって言うてたやん!!』

ふて腐れた顔で私を見つめる廉に、

「でも、何だか楽しそうだったじゃん？

私はお邪魔かなぁと思って、紫耀と二人で出て行ったんだけどなー」

私も少し拗ね気味にそう言うと、廉はなぜかニヤニヤしながら私を見つめた。

サプライズ？→←寝たフリ。

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