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モトキside ページ47

モトキside


「Aと婚約した」

少し照れくさそうに報告するマサイは
寝ているAの頭を優しく撫でていて、
その光景に自分の胸が温かくなるのを感じる。

「…やっぱ早すぎるか?」

「いや、マサイとAなら早すぎるってことはない」

幼馴染との遠回りに遠回りを重ねた初恋。

…急接近からの急発展もあったが、
お互いの想いの深さを間近で見てきた。
なんの不安もなく心から祝福できる。

「…2人で幸せになってくれ」

「ありがとな」

「ちなみにいつ頃結婚するんだ?」

「あー…婚約期間は長めに取る予定」

「…Aの希望か?」

まだ恋人としてやり残したことがある!とか言いそうだ。

マサイに頷かれ、少し同情心が芽生えてしまう。

「結婚式はやるよな?」

「…当たり前だろ。一生に一度なんだし」

その言葉に気分が舞い上がる。
頭に浮かぶのは可愛い妹のウェディングドレス姿。

「Aは天使から女神になっちゃうな」

「…モトキはわたしを神格化しすぎだよ」
と眠気の残った声のAが体を起き上がらせる。

「…いつ起きた?」

「結婚式はやるのか〜くらいかな?」

「やるよな?」

まだ2人で詳細詰めてないのか?

「んー…やりたいけど、呼ぶ友達がなぁ…」

「Aは友達いないのか?」

俺の発言でAに軽く睨みつけられる。

「Aに友達はちゃんといるぞ?
ただ現役のアイドルが多いだけで」

「…ごめん、そりゃ呼べないよな」

マサイのフォローに俺が謝ると、
Aが少し考え込むような素振りを見せる。

「…いっそのこと家族とフィッシャーズでやるか?」

「「それだ!」」と2人が仲良くハモる。

「ちなみに新婦父役は俺でいいんだよな?」

Aの父親は亡くなっている。
Aとバージンロードを歩き、
マサイの元へAを届ける役目は俺が適任だろう。


「いや、伯父さんだと思う」

「…俺もそう思う」

「…父親をこんなに憎む日が来るとは」

譲ってくれと頼んでもきっと無理だろう。
溺愛してた妹の子であるAをこれまた溺愛してる。

「せめて子供は父より先に抱かせてくれ!」

「えー…今の段階でそんな先のこと決めるの?」

「俺の後でいいなら別に構わない」

「マサイまで…」



「よし!じゃあマサイ、俺出てくから今から頼むわ!」

・→←マサイside



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設定タグ:マサイ , フィッシャーズ , Fischer's   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:にゃんこすき | 作成日時:2019年5月16日 17時

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