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マサイside ページ40

マサイside


目の前にいる制服姿のAは
少し頬を染め、俺に紙を差し出している。
どうやら求めてるのは突っ込みじゃないようだ。

「俺なんかでよければ」
紙を受け取り、制服のポケットに入れ、Aを抱きしめる。

「なんかいけないことしてる気分なんだけど…」

「…そうだな。戻るか?」
Aを解放すると手を繋ぎ、歩き出す。

「今日の帰りどうする?」

「…着替えてから、どこか寄ろうな?」

着替えを強調するとAが少し頬を膨らませる。

「おーAはかわいいなー」

「棒読みじゃん」

いつも通りに揶揄うと、Aに手を離される。
少し早歩きで逃げるAを追いかけ、壁に追い詰める

「どーせ壁ドン狙ってるんだろ?」

「…バレた?」

最近はAの考えが透けて見えるほど
Aの事が分かるようになってきた。

希望通りに壁ドンの構図になると、
あざとい上目遣いで見つめられる。

「ほんと、ズルいよな」

Aの次の狙いであろう顎クイからのキスをすると
蕩けた顔が目に入る。

「…早く残りの撮影して帰りたい」

「どっか寄るんじゃねぇの?」

「んー。マサイの実家に息子さんを下さいってお願いしに行ってもいい?」

「なんでだよ」

たまに発想が突飛すぎてわからない事も結構ある。

「まぁ、うちの親もAに会いたがってるし一緒に行くか?」

Aと付き合ってることは報告したが、
アイドルになってから会えてないAに
親たちも会いたがってる。
きっと昔のようにAを可愛がるだろう。

「うん!でも急に制服姿で来たらびっくりしない?」

「だから、着替えてからな?」

Aとまた歩き出すと、
ポケットに入れた紙の存在を思い出す。

二つ折りにされたそれを開いてみる。

「…?」

「あ、ごめん、それ帰りに買って帰るもの」

「ただのメモか」

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設定タグ:マサイ , フィッシャーズ , Fischer's   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:にゃんこすき | 作成日時:2019年5月16日 17時

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