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2月の下旬

グループの子との女子会を終え帰宅すると
自分の部屋なのにマサイに玄関先で出迎えられる
合鍵で入って待ってくれていたようだ。

最近はマサイの部屋は撮影部屋になっていて
2人の時間はわたしの部屋で過ごすことが多い。

「楽しかったか?」と頭を撫でられ、大きく頷く。

「でも、遅くなってごめんね。マサイ眠くない?」

「俺は大丈夫。Aは?」
マサイの問いに「まだ元気」と答え、
いつも通り2人でソファーに腰掛ける。
なんだかマサイがそわそわしてるように見える。

「来週はついにオフ会だね」

「だな。少し緊張するわ」

「わたしも」

マサイはシルクと1、2位を争う人気がある。
背が高くて足が長くてイケメンで面白い。
そんな評価でコメント欄は埋められているし、
本気でマサイに惚れてる子もいるだろう。

マサイが一目で惚れてしまうような美女が
オフ会に参加してくるかもしれない。
当日は出来る限り気合いを入れたメイクで挑もう。

そんなことを考えていると
「なんで拗ねた顔してんだ?」と頬を摘まれる。
拗ねてたんじゃなくて、真面目に考えていただけだ。

「そういえば、どんな感じで進行するの?」

「テーマごとにフリートークがあって、
恋愛についてのテーマの時にシルクが振ってくれるって」

「じゃあ、どう話すか来週までに決めないとだね」

「明日の夜、シルクとミーティングするか?」

「そだね」と頷き、会話が途切れる。
会話が途切れるのは特に珍しいことでもないが、
マサイが言いたいことを悩むかの様な素振りを見せる。
目を合わせ、話を促すと「Aは最近のコメント欄見てるか?」と話を切り出す。

「見てるよ?」
逆ハーレム説や、メンバーとの熱愛説。
それに加えて最近わたしはビッチ扱いだ。
芸能界で食われまくって汚れているらしい。
…つい最近まで処女だったのに。

アンチはどこにでもいる。
割り切らないといけない事だ。

ふとマサイを見てみると、複雑な表情をしてる。
怒っている様にも悲しんでいる様にも見える。
マサイの頭を撫で「大丈夫だよ?」と伝える。


「…俺はAみたいに割り切れない」
急にマサイに抱き寄せられ、首筋を強く噛まれる。
「痛っ」
痛みから逃げようとすると、体を両腕で強く押さえつけられる。
強引に唇を唇で塞がれ、
「なんで?」とも「どうして?」とも聞けない。

悲しそうなマサイの瞳が目に映り、
いつもより嗜虐的な行為をそのまま受け入れた。

マサイside→←モトキside



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設定タグ:マサイ , フィッシャーズ , Fischer's   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:にゃんこすき | 作成日時:2019年5月16日 17時

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