二人だけの秘密だね ページ25
静かな車内、鞄から綺麗に包装された物を取り出した
ヌナの手には、濡れて色が変わってしまっている包装紙を無造作に破く
TH「どうぞ、これで拭いて下さい。」
「ありがとうございます。」
包装紙の中身は、一冊の写真集のようだ
TH「それ、グギの好きなココロさん？」
「・・・はい。」
中身が濡れていないか、ページを捲って確かめている
TH「あ、その写真。ジョングギの待ち受け画面だ。」
慌ててページを閉じて、写真集を鞄にしまったヌナ
TH「ココロさんの写真、実は俺も好きです。密かに、写真集を全部持っていますよ。」
「え、そうなんですか？！」
TH「はい。お気に入りの写真は、これとこれです。今の待ち受けは、これにしています。」
ヌナに保存した画像を見せて、どこがお気に入りかを説明する
「そ、そうですか。ありがとうございます。」
心なしかヌナの顔が、赤いような気がする
何となく思っていたことを聞いてみようかな
TH「ヌナが、ココロさんですか？」
ピクッと眉が動いたのを見逃さなかった
やっぱり、そうか
TH「二人だけの秘密だね。」
耳元でこそっと伝えて、ニヒッと笑う俺
車から降りてからずっと繋いでいた手を玄関で離した
リビングのテーブルを挟んで、向かい合う俺たち
何も答えない俺をじっと見てくるジョングギ
TH「お前には、教えてやんない。」
ジョングギに、べーっと舌を出す
TH「ヌナー、今日は俺の部屋で一緒に寝よう♪」
JK「ヒョン！」
呼び止めるジョングギを無視して、風呂場へと向かった
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作者名：薫
| 作成日時：2017年12月15日 0時
