防弾VSヌナ出会い編 (ページ48)

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ココロ誕生ページ48

翌日には、南さんの恋人で小さな出版社で編集者をしている真紀さんを紹介されて
持って来たフォトブックの中から写真選びをして、そこから目まぐるしい日々
ようやく１冊の写真集が出来て、あとは作家名のみ

真紀『Aちゃん、決まった？』

『はい、心にします。意味は、人の心に残る作品を撮り続けるって願いを込めて。』

真紀『心って漢字じゃなくて、ココロってカタカナ表記にしない？』

南『そっちの方が、Aちゃんっぽいよね。』

『お二人がそういうなら。カナカナにします。うん、しっくりきました。』

真紀『いいモノが、出来作れたね。』

『はい、ありがとうございました。』

周囲の反応も上々で、国内外に作品のファンが
その中には、芸能人の方もいてSNSを通して宣伝してくれたり
真紀さんには、日本人であること以外の情報は伏せてもらうようにお願いした
それでも仲良くなった数人にはバレたが、内緒にしてくれているからありがたい

南『彼、ココロFANみたい。』

『え？』

南『わざわざ写真集を見に、このカフェへ来てくれたらしいよ。』

『本当ですか？嬉しいです。』

南『だったら、彼に教えてあげたら？』

『がっかりされたら嫌なので、やめておきます。』

南『そんなことないよって、いつも言っているでしょ？』

『でも、』

『きっと彼も、カイたちと一緒だと思うけどなぁ。』

『もう一度、彼と会うことが出来たら考えます。』

南『ふ～ん。ね、Aちゃん。』

『なんですか？』

南『彼、どれを見ようか迷っているみたいだよ。』
南さんに言われて、そっと彼に近づく
本棚の前で、ぶつぶつ言いながら迷っている彼

「これは、見ましたか？」

緊張しながら韓国語で話しかけ、スッと1冊の写真集を差し出した

『マダ、ミテナデス。』

うん、この本棚には置いてないからね

『ココロサンノデスカ？』

彼がさっきまで見ていた写真集とは、テイストが違うしね

『はい。』

雲がソフトクリームに見えるように撮影した可愛らしい表紙

『オイシソウ。』

彼の可愛い反応に笑ってしまった私を不思議そうに見ていた
キッチンのヘルプをしている間に、彼は帰ってしまったらしい