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「こ、こんなお店初めて来た…」
健人くんの車でやってきたのは、海の近くのレストラン。
テラス席からは夕日が沈む様子が一望できて、
まだ晩ごはんにはちょっと早いけど既にお客さんでいっぱいだった。
「ここ、お気に入りなんだ。綺麗でしょ?」
「うん、すごく…」
よかった、って笑う健人くんはなんだかすごく大人に見える。
運転しなきゃいけないからね、という彼に合わせて頼んだノンアルコールのカクテルが届く頃には、あたりは暗くなり始めていた。
「Aちゃんって意外とさ」
「うん」
「隙だらけなんだね」
「…へ?」
「そういうところ」
いきなり何かと思えば。
ぽかんとする私をよそに、健人くんは満足そうに笑っている。
「なんか、意外だった。もっとこう、つけ入る隙のない大人の女性って感じだと思ってたから」
「幻滅した?」
「むしろ逆かな」
健人くんが持っているカクテルが揺れて、光がきらきらと反射する。
「俺もっとAちゃんのこと知りたい」
「…叩いても何も出てこないよ」
「そう?」
さっきから健人くんに何か言われるたび、北斗の顔がちらつく。
今頃何してるのかな、晩ごはんは何食べてるのかな。
そんなことを考えていたら、次々運ばれてくる料理の味なんてよくわからなかった。
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はぴ(プロフ) - 澪さん» ご指摘の点、修正いたしました。最後までお読みいただきありがとうございます! (2019年10月27日 23時) (レス) id: 30e2dc2cd0 (このIDを非表示/違反報告)
はぴ(プロフ) - あんずさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます...!お楽しみいただけて何よりです! (2019年10月27日 23時) (レス) id: 30e2dc2cd0 (このIDを非表示/違反報告)
澪 - 完結おめでとうございます!すみません、あの次のお話にいくときに押すボタンのところがまだ続くになっていますよ 完結したので編集画面で執筆状態のところを完結にしてくださいね (2019年10月27日 22時) (レス) id: 1546ba87f7 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 完結おめでとうございます…!すごく惹き込まれるお話で、最近はこのお話の更新が1番楽しみでした!素敵なお話をありがとうございます。とっても楽しかったです!本当に、お疲れ様でした! (2019年10月27日 22時) (レス) id: c8152cd10b (このIDを非表示/違反報告)
はぴ(プロフ) - ぽめり。さん» お読みいただきありがとうございます!本日で完結してしまいましたが、また今度お話を出すときに読んでいただけたら幸いです! (2019年10月27日 21時) (レス) id: fcb0b50e70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はぴ | 作成日時:2019年10月5日 23時