時 ページ47
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【なんかあったの？】
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相葉が着替えを終えて、休憩室の畳で寝転んでいると、にゅっと視界にメモ用紙が飛び込んできた。
いつの間に入って来たのか、制服の着物姿の櫻井が、膝をついて覗き込んでいる。
「…翔ちゃん」
【嬉しいこと？】
「ふふ、分かる？」
【寝ながら笑ってた】
不思議そうに首を傾げて、櫻井はロッカーに立つ。さらさらと着物が剥がれていく背中を確認して、相葉はだらだらと口を開いた。
「いやあ…、確かにちょっと可愛いと思ってたんだよね。朝ご飯持ってったときとかさあ、寒いから布団からぴょこんって顔だけ出してじっとコッチ見てんの。お菓子とかあげたら大事そうに両手で受け取ってくれてたしね？」
独り言である。
チラリと櫻井のほうを見たけれど、彼は黙々と着替えを進めている。
今日は和服ではないので、湯めぐりはしないのだろう。相葉としては、櫻井が夜に一人で出かけることは喜ばしくないのでほっとした。
「お夕食のときは畳に正座してご飯が並ぶの待ってるんだよねぇ…、あー…かわいい〜妹にしたい〜」
Tシャツに頭を通した櫻井が、ふいに振り向いて
"なんか喋ってる？"
と口を動かした。
「聞こえたの？」
【まさか】
櫻井が、とんと畳に腰を据えたので、筆談。
【ニヤニヤして気持ち悪い】
「人聞き悪い！(笑)」
寝転んでいた相葉は上体を起こして、櫻井に正面から向き合った。
「離れの大野さん。今日ね、気持ちよさそーな感じで帰って来られてね？」
うん、と頷く櫻井の頬は緩んでいるけれど、目は相葉の口に集中している。
大人になればなるほど、人の顔を見て話をしなくなるので、こういうときの櫻井はひどく幼く見える。
「にこにこしてたから 良かったなあ〜って、思ってさ？…まあそれだけなんだけど(笑)」
そう言うと、櫻井は目尻を下げて笑った。
「あとシンプルに笑顔がかわいすぎた。なんかこう…ふにゃんって感じ。萌える」
しかし継ぎ足した言葉で、ふ、と吹き出されてそのまま軽く額を叩かれる。
【変態！犯罪の予感！】
「ほんと人聞き悪いなあ〜さらったりしないってば」
くすくすと笑い合う、ひそやかな声は、松本が仕事を終えて休憩室に入って来たことによって
少しばかり、にぎやかになったのだった。
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きんにく(プロフ) - 律さん» 律さん！こちらにも来ていただいて本当に幸せです〜ありがとうございます（泣）ご期待に添えるようなお話が書けたらなと思います！ (2021年1月8日 11時) (
レス) id: d7e5080941 (このIDを非表示/違反報告)
きんにく(プロフ) - はるさん» はるさんはじめまして！お越しいただき誠にありがとうございます。そんなふうに言ってもらえて幸せです♪がんばります！ (2021年1月8日 11時) (レス) id: d7e5080941 (このIDを非表示/違反報告)
律(プロフ) - やっぱりきんにくさんの小説が大好きです！癒しです！続き楽しみにしてます！ (2021年1月6日 19時) (レス) id: 820f2de8f4 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - きんにくさん、初めまして。素敵なお話ありがとうございます。これからも楽しみにしています。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: 6cd0f843d6 (このIDを非表示/違反報告)
きんにく(プロフ) - satominさん» satominさんありがとうございます♪毎度毎度、恐縮でございます。おおお…私が読んでる本は暗くて長くて素敵な本です(笑)その人たちみたいに書けたらなあと思いながらなかなか…な日々です(笑)嬉しいことを聞いてくださってありがとうございました♪ (2020年12月28日 23時) (レス) id: 3c003d42b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きんにく
| 作成日時：2020年10月19日 16時
