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華奢 ページ22

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「殿下のお部屋まで案内します。また戻ってくるのでAの荷物はとりあえず置いたままで構いません」

「あ、ありがとうございます。」



茨は何も言わず日和坊っちゃまの荷物を1つ持ってくれた。しかもクソ重たい方。
平然とした顔でスタスタ歩く。

他の使用人はよろけながら持ってきていたのに、
この華奢な体のどこにそんなパワーがあるんだろうか



「茨って力持ちなんですね」

「見せる筋肉ではなく使う筋肉を鍛えてるので、他人よりかは力があると自負しております」

「だから見た目華奢なのに軽々とそれ持てちゃうんですか」

「ここまで持ってきたというAに同じセリフを返したいところですなぁ!」



こんなに多いとは、と言葉を続けた。
そうなんです。多いんです日和坊っちゃまのお泊まりセット。
少し呆れながら言った茨につい笑ってしまった。



「...そんな笑い方するんですね」

「あっ失礼しました...つい」

「いえ、役得だと思っただけです。自分の前では別に堅くなる必要ないですよ」

「へ、」

「さあ!先を急ぎましょうか」



急いで謝罪し頭を下げたが、そんな言葉に茨を見上げる
優しい顔をして、彼も少し微笑んでいた。






狭間見えるその姿へ、徐々に惹かれていっていた。

記憶力→←働きすぎ



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作者名:はなちゃ | 作成日時:2022年9月21日 22時

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