15.華がない私の華はまだ球根かもしれない話 ページ16
声の方を見ると
日番谷隊長と桃色の可愛らしい羽織を着た雛森副隊長がこちらへと歩いてきた
確か、今日は隊長も非番の日。
非番まで一緒に居るなんて相当仲良い2人なんだな・・・
「あら、隊長。どうしたんですこんなところで」
「せっかくの休みだからシロちゃんと一緒に甘味処巡りしようと思って」
"ねっ?シロちゃん"と笑顔で隊長に笑いかける雛森副隊長。
あぁ、笑顔が可愛いな・・・
そう自分でも一瞬思ってしまった。
「シロちゃんって呼ぶな、日番谷隊長だ」
「えぇー良いじゃない非番なんだから」
また雛森副隊長が日番谷隊長に笑いかけた。
今度は、胸がズキリと痛んだ気がする
『松本副隊長。お2人の非番の邪魔をしては行けないので行きましょう』
「どうしてですか?良いですよ、全然邪魔じゃないですから」
こちらに微笑み、大丈夫ですよと言う雛森副隊長
『・・・・』
「・・・そう言えば、2人は甘味処巡りをしてたんでしょ?
もしかして甘味処[永福]って店、もう行った?」
「いえ、まだです もしかして乱菊さん達も・・・?
あ、そうだ!良かったら一緒に行きませんか?」
なにやら副隊長同士、2人で話し始めたらしい
確実に私は蚊帳の外だな。
それは隊長も同じ・・・
先ほどから2人とは目を合わせない隊長をじっと見つめる
綺麗な銀髪だなぁ
隊長って非番の日まで死覇装なんだ
スラッと細身で、だけどたくましい手
「なんだ?」
あまりにじっと見てしまった性か、隊長と目があってしまう
その美しくも深い翡翠の目から視線を逸らすことができない
逸らしてしまうと、きっと向かい合って見ることが出来ない様な気がして
もったいなくて逸らせない。
思えば隊長に向かい合って見られるのって初めてな気がする
あ、声をかけられてるんだから応えなきゃ。
『あ、い・・・いえ。・・・なんでも』
やっとの思いで出た声は少し震えたようで、やや掠れた声だった
「?もしかして、お前___」
「シロちゃん!乱菊さん達と一緒に次のお店行くことになったよ」
「あ、あぁ。そうか・・・」
隊長が何か言いかけたと思ったら、雛森副隊長の声に遮られてしまったようで。
この先の言葉がこれ以上聞けなかった
『楽しみですね、甘味処。私みたらし団子大好きだから頼んじゃおうかな!』
無理やりに楽しい雰囲気を装う。
さっきの雛森副隊長の声で遮られちゃったけど
仕方ない
16.華がない私の球根はまだ小さいと言う話→←14.5 華がある俺の非番の話
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白銀水龍(プロフ) - 更新履歴がありません! (2019年4月12日 6時) (レス) id: e63f949200 (このIDを非表示/違反報告)
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