13.華がない私に華を付ける話2 ページ13
「さてと・・・じゃあ、次は着物ね。それとちょっと付き合って欲しいとこがあるのよ」
『付き合って欲しいところですか?』
なんだろう、付き合って欲しい所って
まさか副隊長のことだから飲みに行こうとか言わないよね・・・
「うん、付き合って欲しいところ。まぁ今は気にしないで、さ!似合う着物探しましょ?」
はぐらかされちゃったな・・・
「これなんか良いんじゃない?」
そう言って見せられたのは紺色の生地に黄色い菊の花が散りばめられた様に描かれた着物
副隊長や他の人なら似合う感じの着物だなぁ・・・私には似合わないかも。
『菊の花がちょっと主張しすぎてあんまり・・・』
「はぁー・・・もう、藤村とは趣味が正反対みたいね。
アタシの趣味がダメならアンタが好きなヤツ選んでみなさい。」
そう言うと機嫌を損ねてしまったようで腕組みをし顔を逸らされ
こっちを向いてくれなくなってしまった
思ってたより子どもっぽい性格の人なんだ、副隊長って
飾ってある着物をキョロキョロと見ながら好みを探す
『好みは・・・これ、とかですかね』
白地に紅や紫などの色で描かれた花火の着物を副隊長に見せる
「ちょっと、さっきのも紫が入ってたじゃない。紫が好きなのは分かるけど・・・
女の子なんだからたまには桃色とか黄色とか、もうちょっと明るい色着なさいよ」
『はぁ・・・うーん・・・明るい色・・・とりあえずシンプルな着物で
柄が悪く目立ってなければ良いかなって』
「じゃあこれは?水色だけど明るめの色だしシンプルだと思うけど」
『それもちょっと・・・___』
そんなやりとりを繰り返して、数時間。やっとのことで買ったのが
桃色に白い桜の花が描かれた着物だった。
私も副隊長も疲れてしまい、近くのお茶屋で腰を落ち着けることにした
「はぁ〜・・・さすがに疲れたー・・・」
『すみません、ご迷惑かけて・・・』
「まぁ誘ったのはアタシだからね
藤村はアタシと違ってハデな事とか目立つこととか苦手って感じだったし」
『そんなことないですよ。目立つこととかはしてみたいって思いますけど・・・
霊術院時代も学友と言うか、そういうのはあまり出来なかったですから』
ちょっと雰囲気が暗くなったかな、なんて思って少し愛想笑い
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白銀水龍(プロフ) - 更新履歴がありません! (2019年4月12日 6時) (レス) id: e63f949200 (このIDを非表示/違反報告)
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