優しさをください。96 ページ33
世良ちゃんにしがみついたまま動かない私をなだめるように、世良ちゃんが私の頭を撫でてくれる。
ちょっとずつ落ち着いていく気持ちとは裏腹に、この状況への疑問と、佐竹くんに対する恐怖がじわじわと蘇ってきて、体がこわばってしまう。
それに気づいて、世良ちゃんが「大丈夫さ」と何度も声をかけてくれるけれど、私の体はなかなか言うことを聞いてくれず、硬さを増していくばかりだった。
どうしようと軽く混乱していると、そっと世良ちゃんから引き離されていく体に驚いて、世良ちゃんにしがみつくようにしてしまう。
しかし、それに対しても世良ちゃんが大丈夫だから、と優しく声をかけてくれて、恐る恐る振り向けば私の体を優しく世良ちゃんから引き離しているのは安室さんだと理解する。
『あ、安室さん……』
安「大丈夫ですよ。だから、ほら。僕の方に来てください、Aさん」
『…………』
安室さんの優しい声に、体が勝手に反応して、私は世良ちゃんから離れて、両手を広げて待ってくれている安室さんな腕の中に飛び込むようして、世良ちゃんから安室さんに移動した。
私がその腕に飛び込むとほぼ同時に、安室さんがぎゅうっと体を抱きしめてくれて、どきん、と胸が鳴るけれど、それは気づかないふりをする。
暖かな腕に、大きくて広い胸で抱きとめられて、気持ちがホッとしたのを自覚した。
安「大丈夫ですか？」
『……安室さんが、抱きしめてくれたから、すごく安心してます』
安「……っ、こ、こういう公共の場で、あまりそういうことは、言わないでくれると……っ！！」
世「…………おーい、おじさんが何言ってんだよ。変態にしか見えなくなるぞ」
安「おじさんではあるけど、言わないでくれないかな！？結構気にしてるんだよ！？」
世「それは良かった。ロリとか言われないようにしろよ、おじさん」
……止めた方がいいのかな？
いや、でもら止められても無言になるはのは辛い、うん、黙って聞いているのがいいかな。
安「Aさんは、思ってないですよね！？」
『えっ？』
安「僕のこと、おじさんだと思ってますか！？」
『……えっ』
安「その反応は、やっぱり……！？」
『え、ちょ、ま、待ってください！そんな風に思ってないですよ！』
慌てて訂正するも、安室さんは傍目で見てもものすごく落ち込んでいる。
いや、確かに年の差を考えればそう思うのは仕方がないのかもしれないけれども……。
どちらかというと……。
『お世話好きのお兄さんって感じですよ？』
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霞葉 - このお話、とても好きです。続き、楽しみに待っています。 (2020年6月22日 12時) (
レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
妃沙(プロフ) - RURUさん» RURU様、お久しぶりです！いつもあたたかなコメントを本当にありがとうございます。大変お待たせしてしまいましたが、ちょこちょこと更新も再開したいと思っておりますので、またおヒマな時に遊びに来てください！ (2019年2月17日 14時) (レス) id: 8817d67e5d (このIDを非表示/違反報告)
妃沙(プロフ) - 白昼夢さん» 白昼夢様、コメントありがとうございます。更新大変遅くて申し訳ありません……。にもかかわらず、作品を大好きと言っていただける優しさにただただ感謝しております。ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年2月17日 14時) (レス) id: 8817d67e5d (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - うおおおおおおおおおおおおおお！！！更新待ってましたーーー！もう大好きです！いつまでも楽しみにしてます！ (2019年2月14日 12時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢 - ああああああああああああああぁあぁああぁ！！！更新されてるうぅぅうううぅうう！！！って思いました！w頑張ってください！この作品大大大好きです！！ (2019年1月16日 16時) (レス) id: 57897e1d91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃沙 | 作成日時：2018年7月11日 14時
