【黒バス】ふはっ、騙されてやがるの(笑)２【赤司征十郎】

５１Ｑ　苛立つ ページ5

休み時間に何食わぬ顔をして携帯を開いた。

開かなければ良かった、と後悔したところで遅かった。

『今日もかわいいね、髪はさらさらだし声はいつも可愛い。でもさっきの赤いやつといる、というのは正気を疑うな、あんなやつAちゃんには合わないよ、君を理解しているのは僕だけさ、ね、Aちゃん、大好きだよ、本当さ。大好きなんだ、ぼくだけが、君を理解している、だから君を傷つけるあんなやつ止めなよ、大好きだよ』
貴「……。」

目を通して、ぞわっとした。
赤いやつ、て征十郎だろうな。
何よりも、さっき、て書いてあることが気持ち悪かった。
何が？俺を？理解してる、だって？ふざけんなよ。

携帯を閉じて、無意識で姿を探したのは赤い髪だった。
そんな自分にも苛立つ

本に目を通してるからか女子達の視線に気付かないあいつにも苛立つ

こんな馬鹿げた文章を送ってきたやつにも苛立つ

何もかもが苛立たしくて、仕方ない

黒「？Aさん？」
名前を呼ばれて意識が急に現実に戻ってきた。
ぐわ、というようなはやさで。
貴「あ……どうしたの？」
笑顔で聞けば反応されたことに対する嬉しさか少し微笑みながらも「プリントです、」と言葉の通りプリントを手渡された。

黒「Aさん…具合でも悪いんですか？」
心配そうに小首をかしげる黒子。うわあざと。
これ素でやってるんだろうなぁ、とかどうでもいいこと考えながら、考えごとをしてたんだ、と告げたら安心した、と言って前を向いた。

俺が具合悪かったらお前は何してくれんだ、と言わなかっただけマシだと思う。

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