【黒バス】ふはっ、騙されてやがるの(笑)２【赤司征十郎】

５０Ｑ　…おモテになる方は大変ですね？ ページ4

何食わぬ顔で教室に戻り席に座る。数十秒後に征十郎も教室へ戻ってきた。

ついさっきまでらしくない様子だったのに、しれっとしちゃってなんていうかつまんねーの。
征十郎の目立つ赤髪が教室に入ってきた途端、女子達の視線と、歓喜の吐息が手に取るよりも簡単に分かってしまって。
…おモテになる方は大変ですね？
征十郎にあんなに心乱されることが思い返せばただひたすら恥ずかしくて、悔しくて、心の中で悪態をついた。

…どうしてこんなに苛立つんだよ。

胸の中で何か変な感情が蠢くのを気づかせない様に作った笑みでひた隠す。

それ意味ある？て言いたくなるような授業も真面目ぶって乗りきって、イイコちゃんぶりながら教室をそっと見渡せば転校してきてそんなに時間がたってない筈なのにクラスのグループ関係が見えてしまって心の中でほくそ笑んだ。

転校してきた、ということは席は一番後ろのスペース。有り合わせの場所。
つまり皆が気付かない死角
そこからじっ、と観察した。だって誰がどのグループ、て結構大事だよ？

皆気づいてないんだ。
俺が見てること

そう思った瞬間懐かしい、といっても嬉しくない感情が胸をしめた。
…くそ。

意識を無理やり反らす様にして窓の外を見た。

緑が青々としげる。
雲が風に乗ってゆっくりと進む。

無論授業も怠らず。
そうして空を観察してたとき、携帯が微かに震えたのに気がついた。辺りをそっと目配せしても誰も気づいてない。…後で確認してみなきゃな。

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