第三十訓 ページ30
と、場面は変わり。
「ぼくらのあそびに、つきあってもらいますよ?」
今剣は首を傾けると大きく笑い、そのまま敵陣に突っ込んでいく。
「ふっ、遅い遅い!」
こちらでは鶴丸。
なんだか楽しそうに刀剣を振りながら、鶴丸は奇襲とでも言うように自ら攻撃を仕掛けていく。
そうして減らしていっているはずなのに、それでも後から後から湧き出てくる歴史修正主義者の前へ立つと次郎は大声をあげた。
「ああもう、こんだけいりゃあ…振り回しときゃ当たるっしょ!?」
「ああ、次郎ってば……まぁしかし、こうしていれば近づけまい」
先導する短刀、打刀とそれを守るように戦う太刀の後ろで陸奥守と山姥切が応戦する。
「はよぅ行け、三日月!小狐!」
「…まともにあんなのと戦えるのはあんたらくらいだ。…全部を任せるのは癪だが…どうか、主の仇を」
三日月と小狐はこくりと頷くと、とおせんぼしようとこちらに目をつけた敵を一振りで斬り捨てると、二人はその神社の門を、鳥居を、潜った。
ーーーしん、
「…なんだか、静かですね」
「ああ…気味が悪いな」
途端に、静まり返った境内を見回す。
背後で戦っている刀剣と歴史修正主義者たち。
その悲鳴、雄叫、刃の交わる音ですら何処か遠くに聞こえる。
ーーーころん
ふと、足元に賽子が転がった。
「…おや」
ーーーぽと
ーーーころころ
ーーーくるん
ぼうっとしていると、賽子が長い列を作るように降り注いていた。
三日月と小狐は何もいわず、ただその賽子に添うように、前へと。
589人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黎奈(プロフ) - はじめてコメントさせていただきます!!すごく面白かったです。完結お疲れ様でした!第四訓で宗三左文字が宗山左文字になっていらっしゃるのでご報告させていただきます。あと、ちょこちょこ報告に来るかもしれません… (2015年10月18日 22時) (レス) id: 339ceb4b4b (このIDを非表示/違反報告)
華維璃(プロフ) - お疲れ様でした!とても面白かったです!小説の書き方、参考にさせて頂きます<(_ _)> (2015年9月22日 20時) (レス) id: 5dbf713d35 (このIDを非表示/違反報告)
連合(プロフ) - お疲れ様でした! (2015年7月19日 17時) (レス) id: bbc5de6b90 (このIDを非表示/違反報告)
らい兎(プロフ) - 第三四訓の「突き出ているのは日本の大きな角。」というところもしかして日本→二本でしょうか?面白かったです。 (2015年7月13日 23時) (レス) id: 5d4b050560 (このIDを非表示/違反報告)
零玲飛(れいれと)(プロフ) - お疲れさまでした、面白かったです!宗近のじいちゃんが入手できないのが痛いですね。 (2015年7月10日 19時) (レス) id: 0bd3908221 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:稜 | 作成日時:2015年4月10日 14時