8 ページ9
◆
詩乃の体が倒れ、ぐしゃりと不気味な音がする。
崎宮未来は、後輩だったはずの“それ”をもう見ることができなかった。
足元に爆風に乗って何かが飛んできた。
未来はしゃがんで、おそるおそる、それを手に取る。
詩乃の髪飾りのリボンの破片だった。
焦げて面影は無いが、微かに見える綺麗な水色が血に塗れていた。
空気を上手く吸えない。
目の前で起きたことが信じられなかった。
『いやー！おもしろかったねぇー。どう？秘密を暴かれ、オトモダチの秘密を聴いた気分は』
『あはは、暗いねぇ！ほらそんな顔してちゃファンが離れちゃうよ〜！でもまあ……これじゃあちょっと可哀想だから、ボクからも秘密をひとつ、教えちゃおうかな』
『前に言ってたよね。“なんで私たちが……”って！どうしてキミたちがこのステージに招待されたのか、まだ気になる？』
誰かがコクリとうなずいた。
『ふーん、それじゃあ教えてやるよ』
『ボクが選んだわけじゃない。このゲームにキミらが推薦されたから、招待してあげたまでさ』
「推薦……？だれが？」
反射的に疑問が口をついて出る。
『あはは！そうだよね、そこ気になるよね！』
『そのヒトはキミたちの中にいるよ！みんなと一緒に悲しんで怖がって怯えるフリをしながら、こっそりと楽しんでるのさ。キミらにとってはその子が真の黒幕といってもいいかもね』
『驚いてるねぇ……いいね！その反応!!黒幕ちゃんもいい顔してるねぇ、それは演技？あ、それとも自分の存在を示唆されたことに素で驚いてるのかな？』
『あは、まぁいいや！明日のゲームはもっと楽しいよ。楽しみにしといてね』
放送が切れてからしばらくの間、未来たちは呆然と立ちすくんでいた。
【南詩乃ノ裏】
◆
Chapter6.Hide and Pray for…→←7
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みらーぼーる(プロフ) - 花乃子さん» そうでしたか…💦ありがとうございました🙏 (5月14日 16時) (
レス) id: 86351c9672 (このIDを非表示/違反報告)
花乃子(プロフ) - みらーぼーるさん» 公開していたのですが、恥ずかしいので現在は参加者様のみの閲覧に限定させて頂いてます🙏🏻ごめんなさい💦 (5月14日 16時) (レス) id: b739fbefbf (このIDを非表示/違反報告)
みらーぼーる(プロフ) - コメント失礼します！「絶ステ本編・あとがき」を公開する日にちはいつですか？公開する予定はありますか？🤔 (5月14日 16時) (レス) id: 86351c9672 (このIDを非表示/違反報告)
花乃子(プロフ) - 救世主さん» ありがとうございます✨キャラクターは他の方に作って頂いた子達で、素敵なキャラクターばかりだったので本編執筆が捗りました！ (5月14日 13時) (レス) id: b739fbefbf (このIDを非表示/違反報告)
救世主(プロフ) - 完結おめでとうございます🥳🎉キャラクターがそれぞれ個性的なのが魅力だと思います👍1人1人に裏の面があったり、設定がしっかりしていて飽きずにずっと楽しく読ませていただきました!とっても面白かったです💗🥰 (2023年5月13日 1時) (レス) @page39 id: 0bbfc75c53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花乃子 | 作成日時：2023年3月31日 22時
